静寂

2012年2月2日 日常
静寂
今日は授業なし。これぞ自主選択の恩恵。聞くところによれば来年からカリキュラムが変わって3年生も忙しくなるらしく、どうやら我々は最後のゆとり世代となるようだww しかし自主選択をつぶす代わりに今の一年分を年内に終わらせて、空いた3学期に内科診断学が入ってくるとはなかなか凄まじい。色々な状況が変わってくるのは必至だろう。すばらしき木曜日を満喫できるのもあとわずかとなった。

病各の過去デュプロを3分の1ほど読み進め、臨薬の暗記作業も並行して行う。夕方から夜までは代々木に入り浸り、深夜は再び臨薬の詰め込み。

そういえば昨日コンパス時刻表を手に入れたが、最終日の下り日本海に時変がかかっていることに気付く。直江津で1時間以上の停車があり、その後も定期ダイヤからどんどん遅れて青森着は12時42分。長停の駅では撮影会になること間違いなしか。それとこの時間帯なら、吹浦~女鹿、小砂川~上浜、金浦~仁賀保といったような、定期ダイヤでは早すぎて撮れなかった海沿いの撮影地も賑わいそうな予感。しかしながら最終日はフランス旅行とかぶっているので、最後の姿を見届けられないのが無念orz

写真:十二湖散策
静かな遊歩道。

539文字

ブナ林

2012年2月1日 大学
ブナ林
英語
今日は面談。なるほど、文法論ではなくて語用論を扱わねばならないわけか。このテーマを選んだからこそという気もするが、色々と勉強になって面白い。完成まではあと一息。

昼は審査申込みにまつわる雑務を処理。

免疫学
感染免疫。色々なT細胞が登場して、それぞれの活性化と機能などについて延々と説明がなされる。そろそろ免疫の復習も始めないと。

昼は弓を弯きつつ、夜は代々木に通いつめ、深夜は病各と臨薬の勉強、という日々が続いていたが、今日はすんなり帰宅。明日の授業はないことだし、久々にゆっくりと眠れる。計画的に仕事を片付けていくのはなかなかの快感。

写真:十二湖散策
木々が空を覆う。

397文字

色彩

2012年1月31日 大学
色彩
朝は道場へ。色々な要素を総合的に勘案すれば弓を弯く方が有意義だろうという結論に至り、またもや病各をパス。今日はわりと清々しい気分で運動に集中できた感がある。残念ながら長続きしなかったがorz

免疫学
今日から実習。3限はオリエンと言いつつ実習書を配るだけ。

すぐに実習が開始。マウスの脾臓からT細胞を採取し、細胞性免疫応答をみるための下準備を延々と続ける。二次応答の実験準備も最後に行ったが、背中をつまみ上げたら指を噛まれてひどく痛いww マウスというのは意外にまるっとしている。

今週から週3で代々木。帰宅後は深夜まで臨薬の勉強。

写真:青池
森の緑と池の青。

354文字

波紋

2012年1月30日 大学
波紋
まずは切符を手配。折角だから贅沢をということで。グランクラスに乗ってみることにした。これを励みにあとひと月駆け抜けるとしよう。その後、消化器外科教室へ足を運んでふたたび面談。どうやら定員を増やしてもらえるようで一安心。しかも提示された新たなテーマがこれまた非常に面白そう。

病理学各論
久々に出席。2限は内分泌の病理。過去デュプロ通りだったので、そこそこ頭に入ってくる。出席するならするで、過去デュプロを手元に置きながら聴くなりしないとなかなか実りがない。やはり来年度に向けて講義への姿勢を再考するべきかもしれない。何を今更、という声もかなり聞こえてきそうだがww

午後は実習。循環器の続き。血管壁の絵を描くと3色の塗り絵みたいになって終わる。もっとのびのびと描けるようになりたい。何事においてもちまちましていると良いことはあまりない。

夕方は道場へ寄ってから帰る。寒い寒い。

写真:青池
この日は柔らかい雨が降っていました。

486文字

紺青

2012年1月29日 日常
紺青
のんびりと起床。久々にピアノを弾き込んだ。指が動かないかと思いきや、意外と弾けるものである。ただ、長時間続けているとだんだんボロが出てくる。午後は延々と旅程を練る。全塾戦が終わったら北東北へ逃亡するとしようww 雪まみれになって日本海とあけぼのを撮影し、美味いものでも食べて帰るとする。あとは少しだけ病各の勉強と、最終日の免疫デュプロの準備や代々木の予習など。

2月のスケジュールが凄まじいことになっているので、今のうちから計画的に準備しないと大変なことになる。まあ逆にその方が時間を効率的に使う意識が常にはたらくから、結果的に大幅な進捗につながる気もするわけだ。

写真:青池
吸い込まれるような青。

337文字

青池

2012年1月28日 日常
青池
11時に起床。振り返れば、先週はまあまあ捗った。病各に全く出席しなくなってしまったのが残念。一抹の堕落感そして頽廃感。面倒な仕事なり勉強なりは週末のうちに予め処理して、いよいよ怒濤の2月に突入するとしよう。昼は道場に寄って1時間ほど巻藁。午後は延々と代々木。問題選定が終了してひと息。

写真:青池
十二湖といえば青池。

195文字

白神の森へ

2012年1月27日 大学
白神の森へ
臨床薬剤学
消化器系に作用する薬剤、骨代謝、泌尿器、耳鼻科、眼科、ホルモン、免疫抑制剤。プリントは薬剤の羅列で、ただひたすら解説が行われるだけ。何だかんだ小テストは毎回それなりに勉強している。確かに、普段から少しずつやっていないと期末でいきなり全部、というのはさすがに無理がある。そう考えてみるとこういうのは有難い。

午後の病各はパスして、デュプロの校正を行う。ようやく一仕事片付いた。夜は「松の翠」を開栓。かなりすっきりしている。あとは代々木の問題選定とたまった日記を処理すれば今週の仕事はおしまい。

結局、第一希望は消化器外科で投票。夕方はペンケースと折りたたみ傘を新調。

写真:鶏頭場の池
雨の中、十二湖を散策する。

383文字

陰鬱の海

2012年1月26日 大学
陰鬱の海
起きたら9時46分になっていた・・・しまったorz ようやくギアが入ってきたかと思ったらこのザマである。

免疫学
残念なことに2限から登校。まあ今日の本題は2限だったわけだが、授業は相変わらずそれなりに分かりやすい。

昼休みは道場へ。3限の病各講義はパス。40射ほどしたものの射型は狂う一方。的を正視してゆったり弯こうと思えば思うほど体が硬直して、果たして自分が弓を弯いているのかそれとも的を睨んでいるのか判然としなくなり、まるで本末転倒。運動を難しく考え過ぎなのは自分でもよく分かっているのだが・・・

何か強烈で異様なエネルギーがあることは自負できるけれども、どうもそれが車軸にストレートにつながっていないというか、変速機の性能が悪過ぎてせっかくのエンジンの馬力と大量の燃料を無駄にしている感が否めない。局面に応じた要領良いギアの入れ換え、スムーズなギアチェンジ、そういうものがない。たぶん、日頃から自分を近くで見ている人は何となく分かるかもしれない。幾多もの雑な思念が歯車に絡みついているのか、それとも最初からローギアとバックギアしかない仕様なのか、いずれにせよ、変速機を洗練させないことには先に進めないような気もするわけだ。

病理学各論
肺の腺癌と肺線維症のマクロ実習。話を聞くだけ。

夜は延々と代々木。

写真:五能線車窓@岩館~大間越
晴れていたらどんなにか美しかったことか。

701文字

沿岸へ

2012年1月25日 大学
沿岸へ
エッセイに関するインタビューは来週やるということなので、今日の英語はなし。エッセイ自体はゆうべ遅くまでかかって仕上がったので、午前中にメールで送付しておいた。英文を書くのはまだまだ時間がかかる。

免疫学
リンパ球の抗原認識と活性化について。シグナル伝達のオンパレード。

夕方は代々木へ教材作成に向かう。手帳を見てみると2月の代々木が大変なことになっているので、ぼちぼち期末の勉強を始めた方が賢明かもしれない。まずは資料を用意しなければ。

写真:五能線車窓@岩館~大間越
陰鬱な夏の雨が降っている。

320文字

鏡像

2012年1月24日 大学
鏡像
病理学各論
今日は呼吸器の実習。今回も量が膨大。実習書の解説になぜか1時限分近くも費やしてくれたので、描く時間がずいぶん縮んでしまった。4限は講義だったが出席する人はまばらで、スケッチに勤しむ。とくに昨日残した3点の借金が意外にも重くのしかかり苦痛。自転車操業になるのは勘弁ということで、とりあえず今日中に完済。

夕方は学部練最終日。立練をやったが、初矢が中った意外に特筆すべきことはなしorz 雪に覆われた矢道が投光器の明かりを蒼白に反射して何とも美しい景色である。さらに雪がちらつき、的場に垂れ幕がかかっていたならば、と妄想をしてみる。練習後は道場にピザを取って軽い打ち上げ。皆さんお疲れさまでした。

写真:五能線普通列車@東能代
ワンマン運転用のミラーに向かってカメラを向ける。意外と面白い。

420文字

五能線塗装

2012年1月23日 大学
五能線塗装
病理学各論
終日顕微鏡を覗いて病理標本をスケッチするというえげつない時間割。乳腺、生殖器、循環器。合計で23点にのぼる。まあとことんいい加減にやろうと思ったら人が描いたのを見ながらいくらでも適当に描けそうなものだが、さすがにそれだとわざわざ実習室まで来て実習をやっている意味がないと思うわけだ。しかしこれはくたびれる。

自主学習の面接の時間が来てしまったので、循環器の3点を残して離脱。今日は腎臓内分泌代謝内科と医化学教室を回る。腎内もなかなか面白そうだが、医化学は少し期待外れだったかもしれない。迷う迷う。

夜は母校の同級生と渋谷で飲み会。個人的な趣味で井の頭線アベニュー口にほど近い日本酒の店に入る。黒龍、酔鯨、梅錦、能鷹、加賀鳶・・・五合ほど飲んでだいぶ酩酊した。終盤の半時間ほどはテーブルに突っ伏して寝るという醜態。覚醒して店を出る頃には、寒い夜空にべたつく雪が舞う。

写真:五能線普通列車@東能代
青いストライプは日本海をイメージしているらしい。

500文字

五能線へ

2012年1月22日 日常
五能線へ
今日は膨大な雑務を処理する一日。教材作成、問題選定、入試数学の研究と過去問の分野別再構成、英語エッセイ、デュプロの仕上げなどなどだいぶ詰め込んだ。やはり時間はこうやって使わなければあまりにもったいない。残る課題は、平日夜の時間とか細切れの時間をいかに上手に活用するかというところか。毎晩くたびれたり深酒して寝落ちしたりしているのでは、進むものも進まない。

当然のことながら、個々人の姿勢次第で時間はどうにでもなる。

写真:五能線普通列車@東能代
能代行の区間輸送列車に乗車。

274文字

かもしか

2012年1月21日 日常
かもしか
生産性という観点からしてみればまるで屍のような一週間が終わり、週末を迎える。病各に出なかった分だけ仕事が捗ったかと言われれば必ずしもそうではなく、集中力の低下を感じる。いやそれとも、一気にできるはずの仕事、むしろ一気に片付けるべき仕事をいたずらに分割しすぎたせいかもしれない。日頃から継続するべきものと、短期で勝負をつけるものとを明確に区別することは、能率の向上にあたって重要。

朝は矯正歯科。昼は信濃町へ向かい、たまった旅行記を処理する。弓を弯くには少し時間が足りない。午後はいつものように延々と代々木。実は一週間の中で土曜日が一番忙しいせいで、金曜の夜を迎えてもあまり何も思わなくなってしまった。まあようやくギアが入ってきたかもしれない。思えば今週は京都旅行の惰性でニュートラルのままだった。

しかし今年の冬は実に厳しい。風雪吹きすさぶ厳寒の断崖に立つ思いだ。

写真:特急かもしか@東能代
独特のカラーリング。

445文字

改札口

2012年1月20日 大学
改札口
家を出る頃に、田園都市線が人身事故で運休との情報を得る。みぞれの降る寒い朝、あざみ野から日吉に出て東横線で迂回するルートを思いつきバス停へ向かったが、たまたま渋谷駅行の通勤高速バスE-Linerがやって来たのでこれに乗ることにした。この系統は昨年11月から運行を始めていていつか乗りたいとは思っていたものの、電車の定期券がありながら敢えて乗るには至らなかった。今日は絶好の機会である。

定員制のバスはすぐに満員になり、東名川崎までの道でいきなり渋滞。東名に乗った後も用賀料金所までだらだらと断続的な渋滞が続き、結局渋谷に着いたのは乗ってからちょうど2時間後の9時半。1限には間に合うはずもなかったが、先生も田園都市線民ということで授業開始が10時に延ばされていたww 話を聞く限り、日吉経由の迂回路は大混乱だったらしい。座りながら臨薬の勉強なり自主学習の検討なりも出来たことだし、E-Linerは正解だったということか。

臨床薬剤学
抗炎症薬など。やたら覚える量が多い。

昼は消化器内科の見学へ。有益な雑談を色々と聞くことができた。ここもなかなか良さそうだが、内容面から見れば昨日の消化器外科かもしれない。まだまだ再考の余地あり。

午後の病各はやはりパス。今週は1コマも出ていないww 夕方は学部練。異様に寒かった。寒稽古の比ではないかもしれない。しかも寒稽古と違って、時間が経つにつれてさらに寒さが増す一方なのがつらいところ。夜はまた四谷三丁目へ。もつ鍋を食する。ところで、勝手肩は一体どうすれば良いのだろう。もはや何も分からず迷宮入りした。

写真:東能代駅
改札口を絵にするのは意外と易しい。

772文字

構内風景

2012年1月19日 大学
構内風景
今日も終日病各講義。やはり行く気が起きず、デュプロを仕上げ、京都旅行の写真を整理し、教材作成に取り組む。いや本来はもっと効率的に仕事が進むはずなのだが、どうもこの2、3日は様子がおかしい。どんどん頽廃的に堕落してきたというか、登校のリズムが崩れることで何かしらの悪影響が出ているような気もする。午後は自主学習の見学ということで消化器外科の臨床研究棟を訪れる。ここもかなり魅力的だ。

夕方は代々木。もう後には引けないのだから、諦めずにやってみよう。

写真:東能代駅
向かいのホームを広く映し込むのは意外と面白い。

292文字

東能代発車

2012年1月18日 大学
東能代発車
英語
確かに、もう少し構成を考えないとまとまりきらないな。先週提出したのはさすがにやっつけ仕事にも程があったから、再来週までにそこそこまともな内容へと凝縮させていかねば。

昼休みは道場へ。自主学習をあれこれ考えたり巻藁を弯いたり。

病理学各論
4限の実習だけ出席。今日描いたのは造血器の病理。まあ描けるには描けるが、授業に出ていた方がさらに理解が深まるんだろうな。いや、必ずしもそういうわけでないか。理解度というのは講義内容、講義の質、受ける態度などなど、さまざまな因子の複雑な多変数関数になっている。

夕方は臨床薬剤学の自主学習の見学に行く。ここは色々と自由に出来て面白そうだ。候補の一つに残しておこう。

写真:特急あけぼの@東能代
奥羽本線はここから内陸に入っていく。

443文字

EF81 139

2012年1月17日 大学
EF81 139
今日も終日病各の講義。定刻に起きるには起きたけれども行く気がせず、ひたすらこの間の免疫のデュプロを家で執筆。いやしかし、どうも学校のメディアでやるのと家でやるのとでは能率に歴然たる差があるような気がしてならない。何故だ。確かに書いたには書いたが、どうも今一つの充実度にして今一つの進捗である。夕方は学部練のために登校。練習後は四谷三丁目へ。

写真:特急あけぼの@東能代
ナンバープレート。

227文字

電源車

2012年1月16日 大学
電源車
旅行の疲れのせいか、目覚めたら11時である。一応登校するにはしたものの、病各に出席する気力が湧かず、道場で学部練の枠を埋めて帰るだけの一日。帰りがけに渋谷でサングラスを引き取る。

写真:特急あけぼの@東能代
この側面のパーツの乏しさ、これがいかにも電源車。

164文字
京都旅行 2日目
京都旅行 2日目
京都旅行 2日目
冬の京都で弓を弯く。

三十三間堂大的大会
7時過ぎに宿を出る。東山閣から歩いて5分ほどで三十三間堂に到着。受付を済ませ、選手控えに荷物を置く。まだ日が昇り切らず、招集の広場は底冷えしている。

遠的を行うのは初めてであったが、遠的とは関係なしに寒さと緊張感で体がこわばり、二本とも的の下の砂利道にズシャってしまった。もっとのびのびと素直に弯けるようになりたい。それこそ、新年の目標にも掲げた「ストレートでシンプルな美しさ」を目指したいところなのだが、どうもまだ言ってみただけという感じで全く実行に移せていないのが現状。有言不実行というのは最悪なので、理屈とか論理とか自分の考えとか、そういうものは確かに大事ではあるけれどもひとまず脇に置いておくとして、もっと人間的でもっと合理的な感覚というものを今年は磨いていきたい。何にせよ、一手だったとはいえ良い経験であった。前予科主任の彼は一手皆中という偉業を成し遂げたので、決勝に進出。どうやら全塾に勝ったようだww 「適当に狙いを上げたら二本とも中った」らしいが、こういう美しさが自分にも欲しい。女子の部までは少し暇があったので、宿の荷物置場に戻り道着を着替えてしまう。

女子の部は百花繚乱の華やかさである。朝の寒い時間帯にやたら急かされて弯いた男子の部とは比べ物にならないww やはりこの射会は振袖と袴こそがメインであって、それが京の冬の風物詩としても有名になっている。会場は一般開放され、親御さんと思しき人々、地元民らしき人々、そして凄まじい撮影機材を抱えた人々で観覧席はごった返している。全員が射場を一目見ようと押しかけ、満員電車を超える人ごみ。脚立に乗って望遠レンズを構える人が群がる様子は、有名撮影地での場所の取り合いやブルートレイン最終日の東京駅に匹敵するものがある。結局最前列から程遠いところで撮ることになってしまったので、カメラを頭上に持ち上げファインダーを覗かずに、撮影後の画像確認だけを頼りに感覚で撮りまくる。残念ながらピントの甘い写真を量産する結果に終わったが、幸い後射場に入ってくれたのでなんとか撮れるには撮れた。1時間近く背伸びをしていたので、下腿の筋に激痛が走る。

その後近くの「京旭屋」でにしんそばと鯖寿司を食べ、空いた時間で三十三間堂を拝観する。千体の千手観音が堂内に整列する様子は極めて圧巻で、仏像の森と呼ばれるのもうなずける。三十三間堂は何より通し矢でも有名で、堂内に飾られた無数の額がその歴史を物語る。それにしても、夕刻から翌夕刻までの24時間で13053本を放ち、うち8133本が120メートルの距離を射通したという壮絶な記録にはただただ驚くばかり。折角なので御守りを買って帰る。

女子の部が終わると有段者の部。どこかの立の二的が押手・勝手ともに激しく震動するという凄まじい射型だったので驚愕したww その後は決勝。我らが前予科主は残念ながら振分けられてしまったけれども、それでも十分な勇姿であった。気がつけばもう夕方である。三十三間堂大的大会、これにて終了。

帰路へ
ずいぶん疲労もたまっていたし残った時間もいささか中途半端であったから積極的に観光というわけにもいかず、のんびりと支度をしてから全員で京都駅に向かう。土産物を買う時間があったので、伊勢丹の地下を見て回る。酒類売り場が非常に充実している。色々と試飲させてもらった上で、京都らしい地酒ということで「松の翠」の純米大吟醸を手に入れる。この他にはちりめん山椒としそのあて味噌を合わせて買っておいた。和菓子は和菓子で良いのだが、どうも開けたその場限りで終わってしまうような気がしてもったいないのである。夕食は伊勢丹11階の洋食屋に入った。旅行中にこうして集まるのも最後である。

京都1932 → 新横浜2134
東海道新幹線54A のぞみ54号
前にも書いたような気がするが、帰路の新幹線では猛然と日常に引きずり戻されるような感覚を強いられる。飛ぶように後方へ消し飛んでゆく車窓、目にも止まらないほど速いかと言われれば必ずしもそうではなく、目で景色を追跡することもできる。この絶妙な速度が、それまでの旅の満足感と充足感、何とも形容しがたい哀愁と虚しさ、いよいよ旅も終局なのだというどこか寂しい思い、そして明日から何事もなかったかのように当たり前の日常が回転し始めることに気づくといういささかの憂鬱、そういった様々な感情の混合物を上手い具合に合成している。

形式にとらわれてはいけない。形式とは本来内容に追従するものであって、内容を直に反映するものであるはずだ。したがって、立場とか身分、とくに先輩とか後輩とかいった関係、そういったものは永続的にして絶対的でありながらしかし形式の一種に過ぎない。本質に目を向けてみれば、先輩だから先輩、後輩だから後輩というのではなくて、何か内容を伴っているから先輩、同じく何か別の内容を伴っているから後輩なのである。理想的には、そうあるべきだと思う。実際のところ、何の文脈もない純粋に客観的な視点から人間を見てみれば、先輩と後輩の違いというのは生まれた時期の違いでしかない。それを承知した上で、いかに互いの人間としての内容を深め合っていけるかが真の関係なのであって、ただ教えていれば良いとか、ただ言うことを聞いていれば良いとか、ただ無難に儀礼的であれば良いとか、そういういかにも単純で思考停止的な考えは次第に両者の齟齬を生んでいくばかりか、人間関係の集合体たる組織全体をも誤りかねないと思う。そういうわけで、対話を重視することは何事においてもまずは第一歩となろう。会話ではなく対話である。個人的な極論だが、会話はレトリックの類だと思っている。

写真
1枚目:大的大会 その一
2枚目:大的大会 その二
3枚目:週末の賑わい

2533文字
京都旅行 1日目
京都旅行 1日目
京都旅行 1日目
冬の京都を歩く。


グランヴィア京都は駅と一体である上に高級感も漂い、なかなか良い宿であった。京都駅ビルの斬新な建築には賛否両論あるだろうが、全体を統一する暗い灰色が意外と似合っている。

朝食をとった後、とりあえず荷物を置くために東山七条にある今晩の宿、東山閣へと向かう。京都市バスに乗るのは高2の地域研究以来か。しかも当時の班員が3人、それぞれの所属を新たにして4年後の京都でふたたび一堂に会するとはなかなか感慨深くもある。

建仁寺
女子部員が明日の振袖の試着を行っている間、我々は適当に周囲を観光する。昼は祇園で食べることになっていたので、そのすぐ南の一角に位置する京都最古の禅寺、建仁寺を訪れる。観光客で混んでいるわけでもなく、ゆっくりと境内を見て回る。本坊の庭も良いが、法堂の双龍図は圧巻。神社仏閣の歴史とか重厚感に関していえば、京都と関東とでは格の違いを感じる。碁盤目の通りをふと入った至るところにこうした立派な建築が佇んでいる様は、さすが千年の古都といったところである。

祇園
歴史的町並の保存された花見小路通りは、すでに週末の賑やかな様相を呈している。車の往来がかなりあるのが難点だがそれでも十分な風情があり、昨冬に訪れた飛騨の小京都、高山の町並を思い出す。ただ、ここは高山とは違って露骨な観光地化がされていないのが良い。昼までまだ少し時間があり、試着も長引いているようなので、喫茶店に入って抹茶セーキを頂く。こうして外の往来を眺めながら時間をつぶすのもなかなか楽しい。

正午を半時間ほど過ぎた頃に女子部員と無事合流し、「くらした」という懐石料理の店へ行く。京料理を手軽に楽しむということで出発前の晩に下調べしてあったところで、昨夜の新幹線のデッキで予約を入れたのだった。花見小路から一本入った趣ある町屋風の店構えで、入り口をくぐると石畳のエントランスが奥まで続いている。通されたのは2階の個室で、8人にはちょうど良い広さである。雰囲気がなかなか良い。湯豆腐膳を注文し、次々と運ばれてくる品々に舌鼓を打つ。料理は期待以上のボリュームで、のんびりと食べていたら良い具合の満腹感。最後に集合写真を撮影し、店を後にした。一人旅で美味いものをしんみり食べるのも良いが、こうして大勢で会食というのにも替えがたい楽しみがある。

銀閣
すでに14時半を回っているが、東山の慈照寺銀閣へ向かう。寺まで続く緩やかな坂道、立ち並ぶ土産物屋や食堂を眺めていると、4年前の5月の記憶が呼び戻される。あの時は雨が降っていて、何処かの食堂でにしんそばを食べたのだった。観光客はそこそこ入っているが、十分落ち着いて回れる。4年前はただ回るだけで終わってしまったが、改めて来てみると着眼点が少なからず変わっていることに気が付く。ただ、苔の地肌は何度見ても静謐な感じがある。

哲学の道
南禅寺まで続く哲学の道を歩き始めたが、真冬なので木々の装いは寂しく、寒く乾いた雰囲気を感じるのみである。雪でも降っていればしっとりとしてまた違ったのかもしれないが、春の爛漫に思いを馳せながらとぼとぼと歩く。シーズン中はきっと大混雑することだろう。日没も近くいよいよ冷え込んできたので、途中でバス通りに戻って宿へ帰ることにする。

ふたたび祇園
グランヴィア京都に比べると東山閣はずいぶん見劣りするが、夕食はなかなか良かった。食後はふたたび外へ繰り出す。祇園のバーに行くことになったが、如何せん大人数なので一軒目は門前払い。次へ向かうべく、妖艶にライトアップされた白川南通りを東へ歩き、花見小路通りに交わる。夜の川沿いの町並は、窓から漏れる料理屋の灯りや、ぼうっと浮かび上がる柳の並木と相まって美しい。石畳は街灯を静かに反射し、漆黒の川面には窓灯りがちらつく。「祇園359」というバーに入った。テーブルを囲んでゆっくりと話す。地域研究とか修学旅行ではおよそ実現しえなかった旅の楽しみである。


風呂に入ると、同じく明日の三十三間堂射会に参加すると思われる他校の人々が大挙していた。風呂場はかなり騒がしく、夜の祇園から突如別世界へと引き込まれた感もある。その後は深夜まで晩酌。思いのほか深い話が出た。

写真
1枚目:潮音庭@建仁寺
2枚目:慈照寺銀閣
3枚目:夜の祇園、花見小路通り

2023文字

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