海岸線

2011年9月16日 大学
海岸線
病理学総論
今日は腫瘍の話ということでキモっぽい感じではあったが、講義前に聞いた問題を解いていたら何となく聞き流すに留まるww 

1/(n^3+i^3)をi=1~i=jまで足して、それをj=1~j=kまで足して、それをk=1~k=nまで足したものについて、n→∞の極限を求める。

Σを書き出して縦向きに足し直していったら、晴れてnだけの式になったので、それをΣ表記に戻して区分求積に持ち込む。極限値(2/3)×log2-√3π/18を得たが、これ合ってるのかな・・・

午後の実習は膨大枚数のスケッチ。細胞障害のときよりも多く、15葉にのぼる。だんだん絵も小さくテキトーになってくる。そういえば薬理学のデュプロが製本されて手元に届く。手にとったときは感無量。

夕方は学部練最終日。練習方法・姿勢を再考すべきとの助言、そして広い視野を持てとの諫言。はっと目が覚めたような気分になり、荒木町で感涙にむせぶ。

写真:日高本線車窓
どこまでも海岸線。

494文字

斜陽

2011年9月15日 大学
斜陽
自主選択
必修講義ということで法医学入門。個人的には結構面白かったが、見方によってはグロ画像のオンパレードで、こういうのが耐え難いという人もきっといることだろう。

午後は四谷界隈を散歩。良いところがあるもんだ。

夕方に道場へ赴くが、巻藁では全部空筈。的前でもひどい射型。絶望に打ちひしがれつつ代々木へ向かう。

写真:日高本線車窓
夕刻へ。

241文字

造形

2011年9月14日 大学
造形
英語
睡魔に襲われる。

午後の衛生はパスして道場へ。40射0中。引分けの途中で離しているし、バランスも悪い。収めようとすればするほど要らない力が入って、奇妙な筋トレみたいになる。これは弓道とはいわない。

駄目だ、頭おかしい。というか、端的に言って「頭悪い」。要領を得ない、知恵がない、無駄が多い、全体が見えない・・・あまりの出来の悪さにほんとうに情けなくなる。然るべき立場にいるはずの人間としての「聡明さ」が一切ない。興味・関心の偏りが大きく、大局的なバランスがとれていない。これまで20年間の生き様を振り返ると、少数の物事や概念に執着し、それらに対して執拗に独特の力を注いできた感が大きい。これまではそういうのが自他の境界に一線を画するものであり、自信を裏付けている根拠であり、そして自分の強みに他ならないと思っていたけれども、状況がこうなってしまってはもはやただの醜悪な独善としか言いようがない。

弓は心の鏡であるから、日々己の醜い姿を目の当たりにしているわけである。

写真:日高本線車窓
夕刻が近付いてきました。

532文字

競走馬の郷

2011年9月13日 大学
競走馬の郷
そういえばこの間の台風で紀伊半島が大変なことになっている・・・先日訪れたばかりの紀伊半島。JRは橋が流されて寸断されたままのようだし、バスで登った熊野那智大社は土砂崩れ、那智川は氾濫して集落を呑み込み、勝浦の町は冠水したらしい。三田祭休みあたりに再訪を密かに考えていたのだが、これは復旧に相当の時間がかかりそう。

病理学総論
循環器の病理。久々に真面目に講義を聴いた。実習はスケッチ少しとマクロ。今回は腹部大動脈瘤破裂と心筋梗塞。こうやって実際に手にとってみるのは良い機会であるように思われる。

夕方は学部練。巻藁の3本目で空筈になった。空筈を起こした瞬間は心が空っぽになるが、すぐに強烈な悲愴感が押し寄せてくる。大変な過ちを犯したという思いとも、弓を冒涜したような感じとも、何とも形容しがたい。勝手が不正である。考えて直そうとすればするほど悪化する。したがって考え方がおかしい。背部と上腕でゆったりと水をかき分けてくるような作用、それを前腕と手根が著しく妨害する。憎いのは前腕ではなくて、己の醜悪な心である。

夜は麻布十番へ。

写真:日高本線車窓
馬と走る。

553文字

再び本桐にて

2011年9月12日 大学
再び本桐にて
衛生学
産業医について。社会の授業として聞けばなかなか面白い。

病理学総論
3限は講義で、血栓について。猛烈な睡魔に襲われてほとんど記憶なし。4限は実習。今回のスケッチは3~4葉だけ。どうも内容に偏りあり。

夕方は20射してから帰る。「勝手は肘で引く」ということだけれども、全く実現できていない。押手もまるで押せない。こんな言葉もある:「あなたの良いところは大きく力強いことだから、小さくまとめてはいけない。思い切り引いて、左右タイミングよく離す。あなたはその方が中ると思う」

写真:日高本線普通列車@本桐
ふたたび本桐にて交換。

371文字

波打際

2011年9月11日 日常
波打際
神田に寄ってから信濃町へ行ったら、20射ヽ中。全部後ろ上にヒョロヒョロ飛んでいく。練習を重ねれば重ねるほど深い泥沼。神経回路がもつれて収拾がつかないというか、頭狂ってるんじゃないかと思うね。まあ、高3数学もこんな感じだった。今から思えば、何であんなに演習出来なかったんだろう。おかしいだろ、どう考えても。正常な神経じゃない。あれから3年、未だまったく同じことを繰り返している自分に吐き気。

夜は六本木ヒルズのベルギービールウィークエンドへ。ビールはよく分からないので、適当に名前で選ぶ。ローデンバッハ・クラシック、デュベル、ベル・ビュークリーク、プリムス。やはり屋外で飲むのは美味い。2次会は乃木坂「魚真」へ。ここでは刺身や焼魚をつまみながら、獺祭と鶴鈴。信濃町からも一応歩いて行けそうなので、是非また訪れてみたいところである。

今宵は月が美しい。

写真:日高本線車窓
盲腸線なので、来た道を引き返す。

439文字

襟裳岬近し

2011年9月10日 日常
襟裳岬近し
夕方に代々木。今週は大して忙しい生活をしているわけではないが、ようやく土曜日にたどりついた。講義が長い、というのがひとまず抱いた感想。70分くらいでもう飽き飽きしてくる。そして真面目に聞いた講義がない。出席しているだけましかもしれないが、夏休みを経てずいぶんと真摯さが削がれてしまった。

写真:日高本線車窓
窓を開ける。

176文字

寒空

2011年9月9日 大学
寒空
衛生学
アスベストについて。例によってPCを持ち込み、たまった日記を書く。旅行は旅行記を書いてはじめて完結する。難しいのは、叙事と抒情をどのようなバランスで織り交ぜるかということで、どうしても叙事が基本、思い立ったようにときどき抒情、という感じのどうにも焦点の定まらない文章になってしまう。これでは「消化」しきれていない。

病理学総論
今日は実習。扁平上皮化生、腸上皮化生、アテローム変性などをスケッチ。4限はマクロ実習ということで、糖尿病の心臓、大動脈、腸、腎臓、肺、ならびにアミロイド沈着の肝臓、脾臓などを観察。

夜は学部練。もはや中る気がしないぜ。練習後は四谷へ。

写真:日高本線普通列車@本桐
上り列車と交換。ピクチャースタイルのせいか色調がおかしい。

436文字

海岸線

2011年9月8日 大学
海岸線
朝に20射。

自主選択
2~4限は自主選択の必修授業。2限の学部長の講義は医化学の二番煎じ感丸出しで今一つ。3限のリハビリの話もどうも退屈だったが、4限の外科学入門は非常に興味深い内容であった。

ところで、講義にPCを持ち込むとぐっと時間が充実する。たまりにたまった旅行記を書き上げ、手帳を頼りに日記をつける日々ww 本当は過去デュプロなどを読みながら講義を受けたいものである。iPadの導入を真剣に考えてみようか。夕方は代々木へ。

写真:日高本線車窓
行きの列車では、まだ窓が開くことを知らず普通に車内から撮影していました。

335文字

静内停車

2011年9月7日 大学
静内停車
英語
なるほど、面白いネタを探して来なければいけないわけか。ただ、こういうのは人によってだいぶ好みが分かれそうではある。自分としては文法の細かいところを突いたり、言語学的見地から分析したりする作業は嫌いではないのだけれども、そういうのが苦痛、というかそれに何の面白味も見出せないという意見も一定数あるのではないかと思う。

午後の衛生は切って道場で延々160射。いかに情けない射型をしているかを改めて思い知る。

写真:日高本線普通列車@静内
停車時間があったのでここでつぶ貝の駅弁を予約し、帰りの列車で取りに来たのでした。

331文字

日高本線を下る

2011年9月6日 大学
日高本線を下る
病理学総論
午前の講義は細胞障害の続き。途中で抜け出し、昼は幹部3人で先生への挨拶に赴く。まさか食事をするとはww 午後の実習はやたら分量が多く、スケッチは13葉にものぼる。組織切片はどうすれば上手く描けるのだろう。生物実験や骨学実習など、黒一色でのスケッチは完全に線画だったので楽しかったが、色鉛筆では訳が違う。

曲線の空間的配置というよりはむしろ、色のついた微粒子をどのように紙の繊維の間に載せるか、ということに主眼が置かれるわけである。設計図を描くのか、それとも彩色して模様を描くのか、そのくらい違う。

夕方は学部練。今回はたまたま落ちなかったが、次回あたり普通に落ちそう。夜は主将と麻布十番「ふじ嶋」へ。焼き豚串が美味しい店でした。

写真:日高本線車窓
海岸線をなぞる。

411文字

陰翳礼讃

2011年9月5日 大学
陰翳礼讃
衛生学
リスクマネジメントについて。複数の資料を提示され、出席確認にしてはずいぶんと重いレポートを明日の昼までに課されて面倒。

病理学総論
講義の内容はあまり記憶していない。実習はうっ血のスケッチ。

夕方は代々木に立ち寄り、残した仕事をようやく片付ける。

写真:特急北斗@札幌
グリーンアテンダント、と呼ぶのか定かではないが・・・

271文字

朝の札幌駅

2011年9月4日 日常
朝の札幌駅
信濃町→代々木というよくある流れ。もう少し早起きが出来ると嬉しい。しかしまあ、よくもこんな屑みたいなのを平気で書けるもんだ。「書く」ことを蔑ろにしてしまったらもうおしまいじゃないかと思うんだけど。

写真:特急北斗@札幌
苫小牧まで乗ります。

156文字

すすきの

2011年9月3日 日常
すすきの
午前中はとくに何をするわけでもなく、午後は代々木。初回とはすなわち問診である。果して診断は下ったか。何を意図して、どういう質問をするか、回答から何を考えるか。一定の方法論というものを確立したい。

夜は渋谷へ。

写真:すすきの
酔客を待つタクシーの車列。

163文字

深夜食

2011年9月2日 大学
深夜食
授業初日。

衛生学
これはつまんないな。たぶん社会に目が向いてないからそう思うのかもしれない。あるいは、医学というよりはむしろ社会の勉強だと思えばまだ聞けるような気もする。

病理学総論
3限は細胞障害に関する講義。4限は実習の説明だったが、顕微鏡の存在を確認しただけで一瞬で終了。病理学は秋学期全般にわたって延々と続くようで、それだけキモな科目ということか。まあ実習がかなり多いというのもひとつの特徴。

夕方は学部練初日。最近は立練の方が中るような気もする。

写真:札幌ラーメン
時刻は午前1時前。凍えた体を温める。

365文字

ラーメン横丁

2011年9月1日 日常
ラーメン横丁
夏休み最後の一日。家に帰り、シャワーを浴び、荷ほどきを行い終えたのが11時頃。気が付いたらしばらくの間昼寝をしていました。15時頃に目が覚め、夕方は代々木へ行く。

写真:札幌ラーメン横丁
ラーメン屋が軒を連ねる。

142文字
四国旅行 2日目
四国旅行 2日目
四国旅行 2日目
四国西部をぐるりと回る。
8/31
高知821 → 窪川926
土讃線2001D 特急しまんと1号 2119

窪川1004 → 宇和島1211
土佐くろしお鉄道中村線・予土線4819D キハ32 9

宇和島1254 → 松山1417
予讃線1064D 特急宇和海14号 2204

松山駅前1444 → 道後温泉1503
伊予鉄道5系統221 68

道後温泉

道後温泉1631 → 大街道1640
伊予鉄道3系統3158 2103

大街道1814 → 松山駅前1824
伊予鉄道5系統280 52

松山1840 → 高松2110
予讃線30M・1030M 特急いしづち30号 8203

8/31 → 9/1
高松2126 → 品川906(+118
予讃線・本四備讃線・宇野線・山陽本線・東海道本線5032M
特急サンライズ瀬戸 モハネ285-202

四万十川
朝起きるのがなかなか辛かったが、高知8時21分発の特急で窪川へ向かう。土讃線といえば窪川までかなりの長旅だった記憶があるのだが、振り子車両の特急は身をよじりながら快走を続け、わずか1時間あまりの道のりであった。窪川からは予土線の旅である。キハ32の単行列車、その車窓から四万十川を眺める。地方交通線だけあり線路は低規格のようで、レールの継ぎ目ごとに激しく上下に揺すぶられる。土佐大正の付近で、四万十川は最大の支流である檮原川を合流して川幅が広くなる。ここから江川崎まではちょうど四万十川の中流域にあたり、列車はゆるやかな川の流れに沿いながらのんびりと西進する。沈下橋がいくつか架かっているのも目にしたが、コンクリートの路盤が川に落下している橋が二本ほどあった。沈下橋には欄干がなく、増水時には水中に沈む形で水を受け流すことを目的とした独特の設計であるが、路盤が落下しているということは近頃増水して流されたのだろうか。半家(はげ)~江川崎間にある長生(ながおい)沈下橋は7年前の12月に自転車で訪れたが、ここも橋が寸断されていた。清流をまたぐ道路の縁に腰かけながら、予土線の列車を一本撮影したことをよく覚えている。四万十川の本流は江川崎の付近から中村を目指して南下に転じ、西進を続ける予土線と別れる。それに伴って車窓も次第に変化し、清流の渓谷ではなく山あいの里を縫うようになる。

(余談)
7年前の12月といえばなんと中2である。自分でも驚きだが実はその当時の記録がこの日記に残っていて、見返してみて仰天したww 読むに堪えないし、消してしまいたいのもやまやまなのだが、7年という時の重みが辛うじて羞恥心に打ち勝っているからこれはこのままで残しておくとする。


宇和島にて
終着の宇和島に着いたのは出発から2時間後、ほぼ正午である。松山行の特急まで40分ほど時間があるので、駅近くの「かどや」という店で鯛めしを食べることにする。ガイドブックで下調べをしておいて良かった。鯛めしとは愛媛の郷土料理で、とくに宇和島などの南予地方では、鯛の刺身を生卵と独特のタレに和え、それを白飯にかけて食べるという不思議な料理である。もちろん刺身そのままでも美味しいのだが、卵が絡まることで何となく味に深みが出るうえ、甘口のタレもそこによく調和している。もう少しゆっくりしたかったものの、半時間ほどで食事を終え駅へ戻る。駅前に人通りは少なく、白昼の日差しが容赦なく照りつけている。

松山
宇和島を出た予讃線は上り勾配を駆け上がる。伊予吉田の入り江や漁港の風景はなかなか美しい。列車はさらに高度を稼ぎ、やがてリアス式海岸を俯瞰するところまで来る。急峻な地形が宇和海の海岸線に迫り、豊後水道の水平線は霞んでいる。八幡浜から先の車窓は単調で、特急だからかもしれないがあまり印象に残っていない。松山には1時間半足らずで到着である。

まずは道後温泉へ向かう。松山の街にも路面電車が走っていて、ベージュとオレンジの車体が旅愁をそそる。道後温泉本館は歴史ある3階建ての建築で、最上階からは道後の町並を眺められる。ここでは「神の湯」に入浴。浴槽の深いことが7年前の記憶に重なる。温泉は冬場に限るような気もするが、今日のような日の湯上りにサイダーを飲み干すのもまた良い。気がつけば、日が西に傾き始めている。高知を出たのは朝の8時であるから、松山までの道のりは長かった。本当は多度津経由の方が2時間ほど早いのだが、それではあまりに味気ないので予土線を通ってきたわけである。

道後温泉の後は大街道で市電を降りる。この付近はずいぶんと賑やかである。JRの駅前は人通りが少なかったが、むしろ伊予鉄道の松山市駅付近の方が松山市街の中心部にあたるのだろう。夕食には少し早いが商店街でラーメンを食べた後、大通りに面した「蔵元屋」という愛媛の地酒のアンテナショップを訪れる。ここには県内の全蔵元の酒が揃っていて、1杯300~400円程度で立ち飲みができる。酒肴も美味しく、とくにじゃこ天が良い。石鎚のひやおろしと純米大吟醸、それに城川郷の純米大吟醸。後者はとくに気に入ったので、土産に買って帰ることにした。愛媛の酒造米「松山三井」を使っているという。

店を出るとすでに黄昏時で、何本もの路面電車が夕空を背に行き交っている。自動車や人の往来も多く、慌ただしい時間帯となった。駅へ戻り、18時40分発の特急で松山を去ることにする。伊予北条までの車窓、夕闇に沈みゆく海岸線の風景が脳裏に焼きつく。終点高松までは2時間半の道のり。日が沈んでからは何もすることがなくなってしまった。

帰途につく
高松21時26分発のサンライズ瀬戸で四国を後にする。往路と同じノビノビ座席であるが、カーペットが硬いのが難点。バスタオルを巻いたものを枕にして、岡山を過ぎた頃に眠りに落ちた。

起きてみると、列車は大雨の影響ということでひどく遅延している。旅客線の朝のラッシュにかぶることを避けてか、列車は小田原に臨時停車した後、貨物線の方に入った。東戸塚から先は本線から別れ、横浜羽沢貨物駅を通過して鶴見に至る。ここからは品鶴線(横須賀線)のルートを通るらしい。そして本来の東京到着時刻から118分遅れで、ようやく品川の臨時ホームに終着である。同時に旅も終幕。なかなか密度の高い旅行であった。

写真
1枚目:予土線車窓、落下した長生沈下橋(@半家~江川崎)
2枚目:宇和島の鯛めし
3枚目:道後温泉本館

3104文字
四国旅行 1日目
四国旅行 1日目
四国旅行 1日目
さすらい氏と四国へ行ってきました。
8/29 → 8/30
東京2200 → 坂出708
東海道本線・山陽本線・宇野線・本四備讃線・予讃線5031M
特急サンライズ瀬戸 モハネ285-3202

8/30
坂出737 → 土佐山田926
予讃線・土讃線2003D・31D 特急しまんと3号・南風1号 2121

龍河洞

土佐山田1216 → 高知1228
土讃線35D 特急南風5号 2115

高知1249 → 佐川1337
土讃線747D 1034

佐川散策

佐川1440 → 高知1503
土讃線50D 特急南風20号 2213

堺町1616 → 桂浜1657(+10)
高知県交通バス 高知22き401

桂浜散策

桂浜1800 → 南はりまや橋1830
高知県交通バス 高知22き64

高知泊
タウンセンターホテル

四国へ
眠い目を車窓に向けると、列車は瀬戸大橋を走行中。天候は曇天、鉛色の海峡。やがて列車は四国に上陸。造船所や石油コンビナートなどの工業地帯が出迎える。昨晩、出発前の東京駅で手に入れた四国のガイドブックをもとに旅程を検討してみたわけだが、香川と徳島を回る時間はどうやらなさそうだ。まずは高知へ向かう特急しまんとに乗り換えるべく、サンライズ瀬戸を坂出で降りた。今回は四国ゾーンの周遊きっぷを利用しているので特急列車も自由に乗り降りできる。普通列車でののんびりした風情を味わえないのは残念だが、そのかわり、移動の幅が大きく広がるうえに時間も有効利用できる。

龍河洞
土佐山田で特急を降りる。龍河洞という鍾乳洞があるらしいので、午前中はここを訪れることにする。バスの本数があまりに少なくとても利用できるダイヤではなかったので、タクシーに乗ろうかと思っていたものの、どうやら片道2000円を超えるようだ。それも少しもったいないということで、駅前にあった無料のレンタサイクルを利用することにした。道のりは片道8km。灼熱の日差しの下、延々自転車をこぐ。物部川を越えたあたりから道路はゆるい上り坂が続き、山間部へ分け入ってゆく。最後はつづら折りの山道になったので、さすがに耐えかねて手押しで登りつめた。出発から40分後、ようやく到着である。

鍾乳洞の入口までは食堂や土産物屋などが軒を連ねていたが、その大半がシャッターを閉めていて、かなり寂れている。人通りもまばらで、およそ観光地の賑わいはない。鍾乳洞といえば3月の中国旅行で岡山の井倉洞を訪れたが、やはり入口付近は似たような雰囲気であった。あの時と違って冷雨ではないのがせめてもの救いだが、それでもわびしい印象は拭えない。洞内の気温は18℃程度とかなり涼しく、汗に濡れた身としてはむしろ寒い。コースの前半は見所に乏しかったものの、「記念の滝」以降は数々の造形に出会いそれなりの見応えがある。井倉洞でも同様の感想を抱いたが、鍾乳洞というのはどうも生体組織、ことに腸内の組織に似ている気がしてならない。反復構造や、鍾乳石の色と質感、水の流れや水の滴りなど、どうも自然の作用が作り出すものはみな似たような姿になるらしい。人によっては、ここに造物主の存在を見出すかもしれない。龍河洞で特筆すべきは弥生人の生活の痕跡が残っていることで、とくに石灰華に呑み込まれた土器は「神の壺」と名付けられていた。この鍾乳洞は考古学的にも重要な意味を帯びているようだ。

1時間ほどで歩き通し、入館無料の博物館に立ち寄った後、駅へ戻る。帰り道はほとんどが完全な下り坂なので、自転車をこがなくともすいすい走る。行きの上り坂であれほど苦労していたのが嘘のようである。25分ほどで駅へ戻ってくることができた。

佐川の町
12時16分発の特急で土佐山田を去り、高知に出る。そして21分後の窪川行普通に乗り継ぎ、佐川(さかわ)へ行く。辺りを山々に囲まれたこの小さな町には、400年以上の歴史をもつ司牡丹酒造の土蔵が立ち並ぶ。昼下がりのうだるような暑さの中、漆喰の白壁が印象的な町並をぶらぶらと散策する。道路から中をのぞくことのできた工場では、ひやおろしの瓶詰め作業の真最中であった。秋の到来を告げる酒らしい。わずか1時間足らずでひと通り歩き終え、最後は酒蔵の立ち並ぶ一角にある司牡丹の直販店を訪れる。純米大吟醸の限定醸造酒を手に入れて帰った。

桂浜
佐川でのごくごく短い滞在を終え、高知へ引き返す。普通では50分近くかかったところを23分で駆け抜けるものだから、やはり特急は速い。まだ15時過ぎだが、幸いにもチェックインすることができた。荷物を置いて一休みしてから、堺町より桂浜へ向かうバスの時刻に合わせて再出発である。

高知の街には路面電車が残る。自動車の往来に混ざってガタガタと電車が行き交うさまは実に雑然としているが、人々の生活がまさにそのままの形で表れているようにも思われて、都会に慣れた身としては一種の風情を感じる。バスに揺られること40分、桂浜に到着である。ここはもともと波の高い場所のようだが、台風が近いためかとくに波が高いように思われる。そういえば今月は死亡事故が起きている。砂浜にはロープが張られ警備員も常駐し、波打ち際には近付くことができない。日没が近く、湾内にかかる龍宮橋を渡り岩山を登ったところにある龍王展望台からは、海岸線に押し寄せる土佐湾の波と、夕暮れに向かって走る県道の車列を一望できる。波飛沫は細かな霧となって漂流し、一面の景色にいくぶん幻想的な印象を添えている。

高知の夜
酒盗と芋せんべい、そして司牡丹酒造の柚子酒を土産に買って、18時ちょうどのバスで市の中心部へ戻る。鬼田酒店に立ち寄ってから宿へ戻り、再び出直す。今晩は、宿から徒歩5分程度のところにある「一本釣り」という居酒屋にて酒と肴を堪能。船中八策、美丈夫、藤娘、文佳人、志ら菊。ウツボのタタキは珍しかった。他にもはらんぼ(カツオの腹皮)のタタキ、カツオの塩タタキ、土佐ジローの網焼き、グレ(メジナ)の刺身やゴリ(小さい川魚)の唐揚げなど、当地の料理を存分に味わう。そろそろ夏休みも終幕であるが、こういう美味い料理と酒はその最後にふさわしい。シメはカツオ飯を頂いた。

二軒目は近くのバーへ。サイドカー、x.y.z.、Ballantine’s 21年。普段から通う楽しみもさることながら、旅行でバーを訪れてみるのもまた楽しい。食後の至福の時間といった感じで、さすがに酔いも回って来た。23時半頃に宿に戻る。静かなる高知の夜、旅の疲れも相まってか、気付かない間に眠りに落ちてしまった。

写真
1枚目:龍河洞
2枚目:夕刻の桂浜
3枚目:酒を愉しむ

3177文字

暗黒の質感

2011年8月29日 日常
暗黒の質感
昼は旅行の準備を行い、午後は代々木へ向かう。思えば、夏休みは代々木に結構入り浸った感がある。それもあってか南紀旅行から帰ってきて以来何だかんだで忙しく、とくにデュプロの作業にだいぶ時間をとられていたので旅程を練る時間まではなかった。ただ、出発前の東京駅でガイドブックを買ったからこれを参考に組み立てるとしよう。資料と時刻表さえあれば不安はない。再び非日常への急速潜航。

写真:特急オホーツク@深川
暗めに撮ってみる。

244文字

無機質

2011年8月28日 日常
無機質
一日中デュプロの校正とキーワード拾い上げを行う。そして深夜にようやく終了。ほんとうに長い道のりであった。数えてみたら、拾い上げた項目は1100を超える。ここまでやるか、というレベルのキモハワードもほぼ全て拾ってあるので、果たしてどんな索引ができるのか楽しみではあるww 本当は東医体前までに終わらせる予定だったが、だらだらやっていたら夏休み全体を通して断続的に作業する形になってしまった。

写真:留萌本線普通列車@増毛
ステンレスの車体がナトリウムランプに輝く。

267文字

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