スペイン旅行 3日目
2015年2月15日 鉄道と旅行
アンダルシアへ。
・マラソン大会
昨日一日でバルセロナの観光を駆け足で終え、今日は空路でグラナダを目指す。朝食の後で予定通りチェックアウトし、空港までのタクシーに分乗したは良いが、途中から何やら不穏な空気。どうもさっきから同じところをぐるぐると回っている。大通りを横切る道路が警察によりことごとく封鎖され、高速道路の入口にたどり着けないようだ。一体どうなっているんだと思っていると、運転手のネーチャンも警官相手に色々とゴネてくれたのだが、そうこうしているうちに向こうから大量のマラソンランナーが走って来たではないか。道路封鎖の原因はまさかのマラソン大会。あと30分は通過できないという。彼女も”impossible, impossible”と繰り返すばかりで、完全に詰んだ。とりあえず地下鉄駅の近くで急いでタクシーを降り(ホテルから一駅しか進んでいないのにしっかり22€を取られたw)、教えてもらったエスパーニャ(Espanya)駅まで地下鉄で移動した後、地上に出て流しのタクシーをつかまえる。既にマラソンコースは横切ったようで、あとは空港まで急行してもらって無事到着となった。
もう一台に分乗した組はどうなったかと思いきや、曰く運転手が封鎖を強行突破したようで既に着いていた。WiFiルーターは2台とも向こうに預けたままだったので実に心もとなかったが、半ば奇跡的に合流できたので良しとする。タクシーの分乗自体が行程破綻のリスクであることが判明したので、今後は1台ずつルーターを持ち歩くことに決めた。結局、今朝は地下鉄と近郊線で空港へ行くのが正解だったのだが、マラソン大会まではさすがに読み切れなかったw 今後の教訓としよう。チェックインはギリギリの30分前。事前にカウンターに並んでもらっていなければ間に合わなかった。スペイン上陸2日目にして肝を冷やす一日のスタートである。
・グラナダ
搭乗した国内線はブエリング航空という格安航空会社で、沖に停めてある機体まではバスで移動する方式。空港使用料を抑えるひとつの工夫で、格安航空ではよくあること。機内はそれなりに快適であった。鉄道では10時間以上かかる道のりを1時間半で飛んでしまうのだから、やはり空路は便利である。移動時間を有効活用し、ガイドブックを読み込んでグラナダの予習を行う。さて、到着した空港は2年前に訪れた利尻島を彷彿させる小ささで、やはりタラップで降機しビルまでは徒歩。荷物を回収してから外へ出ると、3€で市内まで行ってくれるバスが出発待ちであった。これに乗ると確かに安いのだが、降りた場所から宿まで結構歩かねばならないためタクシーを選ぶ。かなりのスピードで飛ばすので、20分あまりで着いてしまった。運賃は定額の32€なり。
まだ早かったが部屋に荷物を置くことができたので、14時半頃から散策に繰り出す。雨の予報ではあったが、何とか天気はもっている。町の中心部へ向かって狭い路地を歩いていく途中、マリアナ・ピネダ(Mariana Pineda)広場にあるCafé Fútbolという店で遅い昼食をとった。ここでもパエリアを注文。またチョコレートつきのチュロスが売りのようで、それも食後に頂いた。結構飲み食いしたはずなのに、価格は良心的。やはり田舎だけあって、大都市バルセロナに比べると物価は安いようだ。プエルタ・レアル(Puerta Real)から東へ向かって歩いていくと町歩きの中心、イサベル・ラ・カトリカ(Isabel la Católica)広場に着く。『歩き方』に書いてあったアドバイスの通り、この近くにあるlibrería de la Alhambraという店で、事前にネットで買っておいたアルハンブラ宮殿のチケットを発券しておいた。ついでに宮殿の地図も入手。これで明朝並ばなくても済む。
広場の近くにある王室礼拝堂に入場する。すぐそばにはなかなか壮大なカテドラルも建っているのだが、礼拝堂の方が歴史的・美術的価値が高いそうだ。要は、ここはレコンキスタによりイスラム世界からグラナダを奪還したときのカトリック王、イサベル(Isabel)女王とその夫フェルナンド(Fernando)2世の墓所である。地下に収められたその棺をガラス越しに見たり、壮大な祭壇を眺めたり、いかにも中世らしい美術品や絵画を観覧したりなど、地味な建物の外観からは想像がつかないほどの充実した展示である。明日はグラナダ観光の目玉、イスラム文化の残骸たるアルハンブラ宮殿を訪れるわけだが、その前にイスラムを征服した全く対照的なキリスト文化に触れておくというのも面白い。しかし毎度思うに、中世の宗教画、ひいてはキリスト文化というのはおどろおどろしく、気色悪いものがある。これほどの巨大な宗教体系が現代に至るまで多くの人々の心を支配しているさまは、実に興味深い。
日没まではカテドラル周辺のアルカイセリアやビブランブラ広場を散策し、また町の北側へ向かって路地をうろついたりして雰囲気を味わう。まだ夕食には少し早い時間帯ではあったが、日の暮れたころに近くのバルに入ってビールを飲みながら数品のタパスを注文。夜は部屋に戻って、仕入れた酒とつまみで飲み会となった。
写真
1枚目:王室礼拝堂
2枚目:イスラム文化の香る町
3枚目:ビブランブラ広場の夜
2581文字
2/15
タクシーによる移動
Drassanes → Espanya
地下鉄3号線
タクシーによる移動
Amsterdam schiphol(AMS)1045 → Granada(GRX)1210
ブエリング航空2012便(VY 2012)
タクシーによる移動
徒歩による移動
王室礼拝堂、アルカイセリア(Alcaicería)、ビブランブラ(Bibrambla)広場、周辺散策
グラナダ(Granada)泊
Los Angeles
・マラソン大会
昨日一日でバルセロナの観光を駆け足で終え、今日は空路でグラナダを目指す。朝食の後で予定通りチェックアウトし、空港までのタクシーに分乗したは良いが、途中から何やら不穏な空気。どうもさっきから同じところをぐるぐると回っている。大通りを横切る道路が警察によりことごとく封鎖され、高速道路の入口にたどり着けないようだ。一体どうなっているんだと思っていると、運転手のネーチャンも警官相手に色々とゴネてくれたのだが、そうこうしているうちに向こうから大量のマラソンランナーが走って来たではないか。道路封鎖の原因はまさかのマラソン大会。あと30分は通過できないという。彼女も”impossible, impossible”と繰り返すばかりで、完全に詰んだ。とりあえず地下鉄駅の近くで急いでタクシーを降り(ホテルから一駅しか進んでいないのにしっかり22€を取られたw)、教えてもらったエスパーニャ(Espanya)駅まで地下鉄で移動した後、地上に出て流しのタクシーをつかまえる。既にマラソンコースは横切ったようで、あとは空港まで急行してもらって無事到着となった。
もう一台に分乗した組はどうなったかと思いきや、曰く運転手が封鎖を強行突破したようで既に着いていた。WiFiルーターは2台とも向こうに預けたままだったので実に心もとなかったが、半ば奇跡的に合流できたので良しとする。タクシーの分乗自体が行程破綻のリスクであることが判明したので、今後は1台ずつルーターを持ち歩くことに決めた。結局、今朝は地下鉄と近郊線で空港へ行くのが正解だったのだが、マラソン大会まではさすがに読み切れなかったw 今後の教訓としよう。チェックインはギリギリの30分前。事前にカウンターに並んでもらっていなければ間に合わなかった。スペイン上陸2日目にして肝を冷やす一日のスタートである。
・グラナダ
搭乗した国内線はブエリング航空という格安航空会社で、沖に停めてある機体まではバスで移動する方式。空港使用料を抑えるひとつの工夫で、格安航空ではよくあること。機内はそれなりに快適であった。鉄道では10時間以上かかる道のりを1時間半で飛んでしまうのだから、やはり空路は便利である。移動時間を有効活用し、ガイドブックを読み込んでグラナダの予習を行う。さて、到着した空港は2年前に訪れた利尻島を彷彿させる小ささで、やはりタラップで降機しビルまでは徒歩。荷物を回収してから外へ出ると、3€で市内まで行ってくれるバスが出発待ちであった。これに乗ると確かに安いのだが、降りた場所から宿まで結構歩かねばならないためタクシーを選ぶ。かなりのスピードで飛ばすので、20分あまりで着いてしまった。運賃は定額の32€なり。
まだ早かったが部屋に荷物を置くことができたので、14時半頃から散策に繰り出す。雨の予報ではあったが、何とか天気はもっている。町の中心部へ向かって狭い路地を歩いていく途中、マリアナ・ピネダ(Mariana Pineda)広場にあるCafé Fútbolという店で遅い昼食をとった。ここでもパエリアを注文。またチョコレートつきのチュロスが売りのようで、それも食後に頂いた。結構飲み食いしたはずなのに、価格は良心的。やはり田舎だけあって、大都市バルセロナに比べると物価は安いようだ。プエルタ・レアル(Puerta Real)から東へ向かって歩いていくと町歩きの中心、イサベル・ラ・カトリカ(Isabel la Católica)広場に着く。『歩き方』に書いてあったアドバイスの通り、この近くにあるlibrería de la Alhambraという店で、事前にネットで買っておいたアルハンブラ宮殿のチケットを発券しておいた。ついでに宮殿の地図も入手。これで明朝並ばなくても済む。
広場の近くにある王室礼拝堂に入場する。すぐそばにはなかなか壮大なカテドラルも建っているのだが、礼拝堂の方が歴史的・美術的価値が高いそうだ。要は、ここはレコンキスタによりイスラム世界からグラナダを奪還したときのカトリック王、イサベル(Isabel)女王とその夫フェルナンド(Fernando)2世の墓所である。地下に収められたその棺をガラス越しに見たり、壮大な祭壇を眺めたり、いかにも中世らしい美術品や絵画を観覧したりなど、地味な建物の外観からは想像がつかないほどの充実した展示である。明日はグラナダ観光の目玉、イスラム文化の残骸たるアルハンブラ宮殿を訪れるわけだが、その前にイスラムを征服した全く対照的なキリスト文化に触れておくというのも面白い。しかし毎度思うに、中世の宗教画、ひいてはキリスト文化というのはおどろおどろしく、気色悪いものがある。これほどの巨大な宗教体系が現代に至るまで多くの人々の心を支配しているさまは、実に興味深い。
日没まではカテドラル周辺のアルカイセリアやビブランブラ広場を散策し、また町の北側へ向かって路地をうろついたりして雰囲気を味わう。まだ夕食には少し早い時間帯ではあったが、日の暮れたころに近くのバルに入ってビールを飲みながら数品のタパスを注文。夜は部屋に戻って、仕入れた酒とつまみで飲み会となった。
写真
1枚目:王室礼拝堂
2枚目:イスラム文化の香る町
3枚目:ビブランブラ広場の夜
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