第1週

2014年7月3日 留学
第1週
第1週
第1週
一日ごとにつけるのはやはり面倒なので、普段と同じように週区切りでまとめておく。

体制
オリエンテーションもなく、スケジュールも何も分からないまま、唐突にスタート。7月の頭はスタッフの入れ替わりの時期で、新しいレジデントが入ってきたと見え、てんやわんやである。右も左も分からずついて回った中で、ようやく体制が把握できてきた。当科は病棟、小児のコンサル、新生児のコンサルを全て受け持っていて、回っているレジデントも神経内科、小児科、小児神経科がごちゃ混ぜになっている。毎朝8時から正午頃までアテンディングによる回診があり、各部門を順に回っていき、各レジデントが担当患者についてプレゼンする。小児科ポリクリの回診を毎日やっているに等しく、ほぼ立ちっぱなしで恐ろしくくたびれる。午後は、火曜が外来、水曜がカンファ、木曜が画像カンファとクルズス、といった風に色々な予定が入っている。外来は色々な患者がやって来て、いかにも日常診療といった風景を見ることができるので、面白い。スペイン語しか話さない患者が相当数いて、かなりの確率で通訳を要することに驚いた。

英語
英語はあまりに速く、回診の内容は良くて3割くらいしか聞き取れない。脳外科医がやっていたクルズスに至っては1割くらいしか理解していなかったと思う。今まではヌルい英語を聴いて満足していたということか。まあこれは現場の生の英語なのだから、当たり前かもしれない。では、同じ内容が全部日本語だったらどうか。しかしポリクリの回診を冷静に振り返れば、音声としてのディクテーションはできても、その内容を10割理解しているわけではない。日本語の回診でも何を言わんとしているのかよく分からないことが多々あるのに、同じく高度に専門的な内容を外国語で討論するというのは極めて難しいことなのだと実感し、早々に壁にぶち当たったのだった。ただ3日間だけでも聴解はだいぶマシになったので、今後徐々に慣れていきたい。

医学生
現在、自分よりもはるかにリスニングができていると見える韓国からの留学生と、当地の医学生の2人が一緒に回っている。驚くべきは当地の医学生の能力の高さで、レジデントと同等の仕事をバリバリこなしている様を見ると、日本のそこらの研修医よりもよっぽど診察技能や医学知識に長けているように思える。アメリカの医学教育はundergraduateの4年とmedical schoolの4年で合計8年、その最終学年にあたるとはいえ、同じ学生とは思えないレベルで驚嘆した。我々留学生の居場所はもはや見当たらない。しかし、当地の医学生が極めてフレンドリーなのが唯一の救いであった。

挫折感と無力感に襲われる初週。

写真
1枚目:国連本部
2枚目:エンパイア・ステート・ビル
3枚目:ブルックリン・ブリッジ

1271文字

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

日記内を検索