冬の烏山線 Part 5
2014年2月3日 鉄道と旅行
さらば、キハ40の牙城。
・ふたたび曇天
雲はますます増えてきて、午後は苦しい撮影を強いられた。来た道を戻り、ふたたび下野花岡までやって来たのだが、空は無情にも深いねずみ色、風景は色彩を欠き、荒涼とした水田が広がるのみである。ここは開き直って白い空を大きく入れるか、それとも車両メインで大写しにするか。結局、広角の後追いが1枚、サイドが2枚、望遠の正面打ちが1枚という内訳になった。順光だと何の問題もないのだが、こうも光に乏しいと構図に苦慮することになる。烏山色の2連は例の枯れた屋敷森をバックにサイドで捉えたのだが、枯れ木の密度が以外にも低く、かえって雑然としてしまった。また、背景に映えるかと思った烏山塗装も、折れ線の帯がカムフラージュ効果を生んで予想外の絵になった。いくら計算したところで、全然違う答が返ってくることもしばしばである。
・挑戦
今日はこのまま終わるのかと思いきや、日没が近づいてきた頃、太陽が復活の兆しを見せた。しかし昨日ほど晴れているわけではないので、輪郭は滲んでいる。339Dは、燃える空を背に築堤を下ってくる姿を昨日の勾配標の近くから捉えた。極めて難しい時間帯で、空の色、光の強さは刻一刻と変わっていく。画面のコントラストが激烈で列車が黒つぶれするかと思ったが、何とか写ってくれた。そして、日没後の列車は築堤の南側に移動してサイドからの流し撮りを試みる。三脚を立ててカメラを横に振りながら、1/5秒でひたすら連写を続けた。撮影行で流し撮りを行うのは初めてであったが、下手な鉄砲も数撃てば中るとはこのことで、20枚以上の中から4枚だけ、列車が止まっている写真を拾うことができた。夜の帳が降り始めた濃紺色の世界、車内の黄ばんだ灯りがほんのりと漏れている。2日間にわたる烏山線撮影行、ここに終幕である。
・ふたたび、宇都宮の夜
今夜は、昨日混んでいて入れなかった餃天堂という店でささやかな打ち上げである。本当に餃子の専門店で、メニューが絞られている分、ひとつひとつの味が丁寧に作りこまれていて実に美味しい。脆弱な感じがせず、しっかりとした噛みごたえである。餃子というのはなぜこれほどビールに合うのだろう。今日は20km弱は歩いただろうか、一日の苦労が報われた。
写真
1枚目:荒涼の世界
2枚目:落陽を背に
3枚目:夜へ急ぐ
1771文字
2/3
撮影(宝積寺~下野花岡 第五花岡踏切付近)
335D[1400] キハ40 1009+キハ40 1002
336D[1436] キハ40 1008+キハ40 1005(首都圏色)
撮影(宝積寺~下野花岡 枯れ木 カーブ)
337D[1529] キハ40 1008+キハ40 1005(首都圏色)
撮影(宝積寺~下野花岡 枯れ木 広角)
338D[1608] キハ40 1009+キハ40 1002
撮影(宝積寺~下野花岡 築堤北側 その2)
339D[1635] キハ40 1009+キハ40 1002
撮影(宝積寺~下野花岡 築堤南側 その1)
340D[1716] キハ40 1008+キハ40 1005(首都圏色)
宝積寺1751 → 宇都宮1802
東北本線1570M 車番記録忘れ
宇都宮2036 → 赤羽2200
東北本線3550M 通勤快速 クハE231-8022
赤羽2206(+2) → 新宿2220(+2)
埼京線2154S 通勤快速 モハ204-382
新宿2223 → 信濃町2229
中央・総武線各駅停車 サハE231-14
・ふたたび曇天
雲はますます増えてきて、午後は苦しい撮影を強いられた。来た道を戻り、ふたたび下野花岡までやって来たのだが、空は無情にも深いねずみ色、風景は色彩を欠き、荒涼とした水田が広がるのみである。ここは開き直って白い空を大きく入れるか、それとも車両メインで大写しにするか。結局、広角の後追いが1枚、サイドが2枚、望遠の正面打ちが1枚という内訳になった。順光だと何の問題もないのだが、こうも光に乏しいと構図に苦慮することになる。烏山色の2連は例の枯れた屋敷森をバックにサイドで捉えたのだが、枯れ木の密度が以外にも低く、かえって雑然としてしまった。また、背景に映えるかと思った烏山塗装も、折れ線の帯がカムフラージュ効果を生んで予想外の絵になった。いくら計算したところで、全然違う答が返ってくることもしばしばである。
・挑戦
今日はこのまま終わるのかと思いきや、日没が近づいてきた頃、太陽が復活の兆しを見せた。しかし昨日ほど晴れているわけではないので、輪郭は滲んでいる。339Dは、燃える空を背に築堤を下ってくる姿を昨日の勾配標の近くから捉えた。極めて難しい時間帯で、空の色、光の強さは刻一刻と変わっていく。画面のコントラストが激烈で列車が黒つぶれするかと思ったが、何とか写ってくれた。そして、日没後の列車は築堤の南側に移動してサイドからの流し撮りを試みる。三脚を立ててカメラを横に振りながら、1/5秒でひたすら連写を続けた。撮影行で流し撮りを行うのは初めてであったが、下手な鉄砲も数撃てば中るとはこのことで、20枚以上の中から4枚だけ、列車が止まっている写真を拾うことができた。夜の帳が降り始めた濃紺色の世界、車内の黄ばんだ灯りがほんのりと漏れている。2日間にわたる烏山線撮影行、ここに終幕である。
・ふたたび、宇都宮の夜
今夜は、昨日混んでいて入れなかった餃天堂という店でささやかな打ち上げである。本当に餃子の専門店で、メニューが絞られている分、ひとつひとつの味が丁寧に作りこまれていて実に美味しい。脆弱な感じがせず、しっかりとした噛みごたえである。餃子というのはなぜこれほどビールに合うのだろう。今日は20km弱は歩いただろうか、一日の苦労が報われた。
写真
1枚目:荒涼の世界
2枚目:落陽を背に
3枚目:夜へ急ぐ
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