日本海旅行 2日目 Part 1
2013年12月28日 鉄道と旅行
あけぼのの雄姿を焼き付ける。
・二ツ井再訪
朝は早い。五能線の撮影に入る前に特急あけぼのの雄姿を拝むべく、奥羽本線の始発列車に乗って二ツ井を再訪する。ゆうべは少し降ったようで、未明の街はうっすらと雪化粧である。
3月2日、北へ向かう夜行列車が軒並み運休となる中、どういうわけかあけぼのと、その後を追ってくる583系団臨の9813Mだけはほぼ定時で運行していたのだった。あの時は二ツ井であけぼのから下車し、跨線橋を目指して歩きにくい雪道を進んで行った。撮影を終えて待合室に戻ってきたとき、大幅に遅延したEF81貨物が通過するのを見てしまったという経験もあったか。そういうわけで二ツ井の駅は妙に印象に残っている。ホーム向かい側の雑木林には「白神山地の玄関口」と謳う看板があるけれども、それとは対照的に一面の雪に覆われてやや寂れた佇まいを見せる駅前の風景が侘しい。
実は、富根で降りてすぐ鶴形側にある「とみねストレート」で押さえるという手もあった。ただ貨物列車とは違って10両に満たない編成では少し中途半端になるのと、撮影後に乗る予定の上り快速は富根には停車しないということもあって、再び二ツ井を選んだ。ただし前回とは構図を変えて、トンネルを抜けてくる下り線を上り線のそばから望遠する絵である。もっとも、前回は雪が深すぎてカンジキでもないと線路には近づけなかったのだが。
あけぼのの前に通過する下り列車は普通1本だけである。練習列車というわけだが、こういう時に限って良い写真が撮れるものだ。どうせ701系だから、と考えているから変な「力み」がなく、のびのびとシャッターを切れるからだろう。列車は間歇的な吹雪で降り積もった粉雪を蹴散らし、雪煙を巻き上げる。その25分後、いよいよ本命の通過となる。山の向こう側からはもう轍の音が聞こえてきた。短編成ではない、客車列車の音である。途中で轟々とした音質へ変化したのは、米代川の橋梁を渡っているということだろうか。姿は見えないもののただならぬ気配を感じる、そんな撮影は久しぶりだ。緊張が最高潮に達したとき、トンネルの向こうに2灯のヘッドライトが光った。特急あけぼの、ついに登場。雪化粧をして百円玉のようになったヘッドマークを掲げながら、深紅のEF81が群青の客車を引っ提げて雪道を猛然と駆けてきた。何枚もシャッターを切る。しかし、知らず知らずのうちに構図が動いて機関車が中央気味に配置されてしまい、さらにAFも迷って後ろピンという結果。もはや完全なる敗北である。特別急行の厳然たるオーラを纏い、列車はあっという間に目の前から過ぎ去っていった。
写真
1枚目:露払い列車
2枚目:特急あけぼの、雪の鉄路を駆ける
3枚目:引きつける
1403文字
12/29
秋田533 → 二ツ井648
奥羽本線1633M クハ700-2
撮影:
1635M[736] 普通列車(701系 2連)
2022レ[801] 特急あけぼの
二ツ井831 → 東能代844
奥羽本線3640M 快速 クモハ701-23
・二ツ井再訪
朝は早い。五能線の撮影に入る前に特急あけぼのの雄姿を拝むべく、奥羽本線の始発列車に乗って二ツ井を再訪する。ゆうべは少し降ったようで、未明の街はうっすらと雪化粧である。
3月2日、北へ向かう夜行列車が軒並み運休となる中、どういうわけかあけぼのと、その後を追ってくる583系団臨の9813Mだけはほぼ定時で運行していたのだった。あの時は二ツ井であけぼのから下車し、跨線橋を目指して歩きにくい雪道を進んで行った。撮影を終えて待合室に戻ってきたとき、大幅に遅延したEF81貨物が通過するのを見てしまったという経験もあったか。そういうわけで二ツ井の駅は妙に印象に残っている。ホーム向かい側の雑木林には「白神山地の玄関口」と謳う看板があるけれども、それとは対照的に一面の雪に覆われてやや寂れた佇まいを見せる駅前の風景が侘しい。
実は、富根で降りてすぐ鶴形側にある「とみねストレート」で押さえるという手もあった。ただ貨物列車とは違って10両に満たない編成では少し中途半端になるのと、撮影後に乗る予定の上り快速は富根には停車しないということもあって、再び二ツ井を選んだ。ただし前回とは構図を変えて、トンネルを抜けてくる下り線を上り線のそばから望遠する絵である。もっとも、前回は雪が深すぎてカンジキでもないと線路には近づけなかったのだが。
あけぼのの前に通過する下り列車は普通1本だけである。練習列車というわけだが、こういう時に限って良い写真が撮れるものだ。どうせ701系だから、と考えているから変な「力み」がなく、のびのびとシャッターを切れるからだろう。列車は間歇的な吹雪で降り積もった粉雪を蹴散らし、雪煙を巻き上げる。その25分後、いよいよ本命の通過となる。山の向こう側からはもう轍の音が聞こえてきた。短編成ではない、客車列車の音である。途中で轟々とした音質へ変化したのは、米代川の橋梁を渡っているということだろうか。姿は見えないもののただならぬ気配を感じる、そんな撮影は久しぶりだ。緊張が最高潮に達したとき、トンネルの向こうに2灯のヘッドライトが光った。特急あけぼの、ついに登場。雪化粧をして百円玉のようになったヘッドマークを掲げながら、深紅のEF81が群青の客車を引っ提げて雪道を猛然と駆けてきた。何枚もシャッターを切る。しかし、知らず知らずのうちに構図が動いて機関車が中央気味に配置されてしまい、さらにAFも迷って後ろピンという結果。もはや完全なる敗北である。特別急行の厳然たるオーラを纏い、列車はあっという間に目の前から過ぎ去っていった。
写真
1枚目:露払い列車
2枚目:特急あけぼの、雪の鉄路を駆ける
3枚目:引きつける
1403文字
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