英国滞在 2日目
英国滞在 2日目
英国滞在 2日目
市内を回る。
8/16
High Street Kensington → Trafalgar Square
ロンドンバス Route 9

ナショナル・ギャラリー、ナショナル・ポートレート・ギャラリー

徒歩による移動

ロンドン・アイ

Westminster → Notting Hill Gate
Circle Line

曇天のロンドン
トラファルガー(Trafalgar)広場まで乗ったバスは旧式の車両であった。

この車種はルートマスターといって、8年前に第一線を退いてからは市内の2系統のみで日中に運行されているらしい。観光向けの遺産として残している意味が強いのだろう。最後部のオープンデッキから乗り降りするのが特徴で、車掌が乗っている。しかしこういう構造だと悪天候の日には吹きさらしになりそうだし、何より2倍の人員を雇わねばならない点が時代に合わなくなってきたと思われる。2階席に座るのも良さそうだったが、運転士のすぐ左後ろの席からの眺めも面白い。2階部分の張り出しと、運転室、そしてボンネットに囲まれた狭い景色だが、この閉鎖的な車窓がバスにしては珍しい。今乗っているRoute 9は、本来ならもっと遠くまで運行されるはずだが、ルートマスターの場合は途中のトラファルガー広場が終着となる。すべて新型のバスに置き換えた方がどう考えても効率が良さそうだが、古いものを愛し、残そうとする精神には共感するところが大きい。

ナショナル・ギャラリー、ナショナル・ポートレート・ギャラリー
両者とも収蔵点数はなかなか膨大な美術館だが、「美術品は国民のもの」という考え方から入場料はいらない。この気軽に入れる感じが良い。色々見て回ったが、まあこういうところは宗教なり神話なり世界史の知識がないと、単に絵画を網膜に焼いているだけということになるのかもしれない。実際、直感的な「いい」「わるい」は確かに存在するが、いわゆる蘊蓄についてはよく分からない。蘊蓄を語る人々からすれば、自分は「価値判断の材料に乏しい」と言われても不思議ではない。ここでもモネ(Monet)やルノワール(Renoir)など印象派の展示が大人気なのは、そういう背景があるからではないか。

絵画と写真を単純に比較するのは非常に乱暴なことのように思えるが、たとえばSLやまぐち号を篠目駅の給水塔と一緒に撮ったり、タブレットを手渡す鉄道員をモチーフに久留里線の気動車を撮ったりしたとする。しかし、そこで給水塔やタブレットの何たるかを理解していないと写真の価値を判断できないのかというと必ずしもそうではなくて、結局のところ、写真を見る人の直感的な「いい」「わるい」による部分が大きい。してみると「価値」という言葉自体が不適切で、結局は個人の主観が大部分を占める。自分は芸術は所詮そんなものだと思っていて、もし文脈を共有できるとすればそれに越したことはないし、またさらに深いところでも分かり合えて楽しいのではないかと考えている。

ちなみにポートレート・ギャラリーの方はおびただしい数の肖像画が展示されていたが、さすがに肖像画の場合は、絵の上手い下手というより、そもそも人物を知らないと始まらない部分もあるので、よく分からないものはよく分からないまま終わってしまった。しかし展示の解説が丁寧だったので、英国王室の歴史を少し勉強できたのは収穫だったか。

大観覧車
夕方はハンガーフォード(Hungerford)橋を歩き、テムズ(Thames)河の対岸へ渡る。近くに大観覧車、ロンドン・アイがあるので、この機会に乗っておく。猛烈に混雑しているかと思いきやこの時間帯はそれほどでもなく、高さ135mからの眺望はなかなか良かった。しかし景色はといえば、ウェストミンスター(Westminster)橋と国会議事堂の周辺はいかにもロンドンを象徴する風景だが、あとの方角は普通の大都会といった風であまり大したことはない。街並みに関しては、やはりパリが圧倒的に美しい。

写真
1枚目:旧式バス、ルートマスター
2枚目:フィッシュ・アンド・チップス
3枚目:夕刻のウェストミンスター橋と国会議事堂

1916文字

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