訣別、久留里線 Part 3
訣別、久留里線 Part 3
訣別、久留里線 Part 3
撮り納め。
11/7
撮影(平山駅):
942D[1624] キハ38 1+キハ38 1003
939D[1640] キハ37 1003+キハ30 100

平山1725 → 横田1758
久留里線944D キハ30 100

撮影(横田駅):
943D[1800-1803] キハ30 98+キハ38 1+キハ38 1003
944D[1758-1802] キハ37 1003+キハ30 100

947D[1952-1955] キハ30 62+キハ38 1001
948D[1951-1954] キハ30 98+キハ38 1+キハ38 1003

949D[2050-2053] キハ30 98+キハ38 1+キハ38 1003
950D[2049-2052] キハ30 62+キハ38 1001

横田2052 → 木更津2112
久留里線950D キハ30 62

木更津2121 → 千葉2201
内房線・外房線1144M

千葉2204 → 新日本橋2242
総武本線2210F 快速

日没後
キハ30を先頭に下ってくる次の939Dをどこで撮るか悩んだが、日没が16時39分とかなり早いため、無難に平山で駅撮りを行うことにした。その前の上り列車942Dも一緒に撮影する。流し撮り、という技も選択肢に入らなくはないが、リスクが大きすぎる上に、横向きに大きく開けた好適な場所がなさそうなのでやめにした。やがて太陽は黒い山稜に沈んでいき、空の色は複雑に変化してゆく。灰色、青色、赤色が絶妙に混ぜられた色彩が辺り一面に瀰漫していき、寂然たる秋の黄昏となる。そんな中、成田を飛び立った飛行機が続々と頭上を通過していく。銀色の機体は、角度によってわずかに橙色に煌めく。コクピットからは、今まさに沈もうとする夕日が美しく見えていることだろう。列車は時刻表通りに到着し、そして発車していった。長きにわたって房総の地を走ってきた通勤型気動車たちは、今月末で一斉にその任を終える。

横田の夜
日没と同時に急激に寒さが増してきた。あたかも水蒸気が一気に凝縮しているかのようで、湿った冷たさを感じる。夜は横田で交換を3回撮影する。まずは乗ってきた上り944Dと、下り943D。残念ながらキハ30が顔を並べることはないのだが、電灯に照らされた独特の雰囲気の中、国鉄色を楽しむ。次の945Dと946Dの交換はパスして、夕食を求めて駅の外へ出た。予め調べておいた中華料理屋に入るはずだったのだが、なんと水曜は定休日。いよいよ冷えてきた中、東横田方面に歩いていくも、何も食べるところがない。結局、前回も訪れた東横田駅近くのセブンイレブンに入って、立ち読みで時間をつぶしつつ暖をとり、カップ麺と惣菜を買ってから、広大な駐車場の隅に座って食べるというまさかの展開ww とにかく寒かったが、ようやく体が温まった。過酷な撮影ほど印象に残るものであるから、今日のことはきっと忘れないだろう。

947Dと948Dの交換時刻に合わせて駅へ戻る。運用上は木更津側でキハ30が並ぶことになるが、2両編成と3両編成なので停止位置がずれる。しかし考えようによっては、1両分をまるまる写せる上に、顔の並びも撮れるわけだから、かえって良かったかもしれない。駅構内は意外と明るく、夜の闇に国鉄色がしっとりと溶け込む。毎日当たり前のように続いてきたこのような光景がもう見られなくなるのかと思うと、また一つ、何か大切なものを喪うような気がして悲しくなる。列車が去った後は、寒い中さらに1時間粘り、もう一度今の組み合わせで交換を撮影する。950Dには乗って帰らねばならないので、今度は1番線からの撮影。駅で停車中の撮影、とくに交換の撮影は、非常に難しい。後になって「こんな構図でも撮っておけば良かった」と悔いることもしばしばで、相当な経験を重ねないと限られた時間内で満足のいく撮影はできないように思われる。

最後は、キハ30に揺られて木更津へ戻った。もう、久留里線を訪れることはないだろう。さらば、通勤型気動車の先駆たち。キハ30、キハ37、キハ38、その勇姿をしかと記憶に焼き付けて、この地を後にする。

写真
1枚目:黄昏の平山駅に停車(@平山)
2枚目:毎晩の交換風景(@横田)
3枚目:小休止。まもなく使われるワンマン運転用のミラーが、時の移ろいを物語る(@横田)

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