岬への道

2012年8月7日 弓道
岬への道
東医体三日目。まずは8射6中したよしお君の振分競射の介添を務めるが、惜しくも敗退。いやしかし、あの独特の緊張感の中でも確実に中ててくる他校の猛者たちには本当に感心する。何だろう、普段から緊張した環境で練習をしているから、試合もそれと同じことを淡々と遂行するまで、といったような雰囲気が全身から醸し出されている。射型や技術はともかくとして、気概というものが根本から違う。

そして団体戦開始。今日は最初の8射だけ。一立目は初矢一本、二立目は三本目一本。大三はおおむね普段通りに取れているような気がするけれども、そこから先の射の運行がガタガタ。肩が後ろに抜けて上肢だけがフラフラと動き、体幹からの力学的連結もまったくなく、もうどうしようもない。それに的を見るだけで、何かとてつもなく巨大な脅威に襲われるような気がしてしまい、じっくりと狙う余裕がない。

ところが後で映像やら写真やらを見たところ、会の形とかは普段と大して変わっていない。しかし離れで勝手が取られることが非常に多い。それでは、勝手を気にしたら良いのかというとそれもまた違う気がして、よく狙った結果押手が的へ刺さらない限りは結局的中しない。

今日も信濃町へ戻る。やはりここではいつも通りに弯ける。しかし、練習でいくら中っても、信濃町の道場でいくら中っても、あの明治神宮至誠館で中らないことには意味がない。一体何が違うのかと色々考えてみたが、どうも「練習用の射」と「試合用の射」が無意識のうちに自分の中で分けられているというのか、練習は練習、試合は試合だと思ってしまうことによって練習の成果が試合の射にまったく活かされなくなるような気がした。当然ながら、練習は試合だと思い、試合は練習だと思って弯くのが理想ではあるが、それを試みること自体がかえって余計な意識、逆向きの意識を生んでいるように思える。

写真:室蘭
地球岬へ向かう山道。

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