成田空港からたまプラーザ行の高速バスに乗り、家に帰り着けばもう18時前である。荷解きをしつつ、たまった洗濯物を片付け、土産物をまとめ、ガイドブックとか現地でのパンフレットとかいった数々の資料や、撮影した1100枚あまりの写真の整理していたら、もう日付が変わろうとしていた。明日は追いコンということで朝から晩まで予定が詰まっているから、そろそろ寝ないといけない。
旅行とは旅行日程そのものに加え、事前の準備、そして事後の余韻と再解釈をも含めたものをいうのだと個人的には考えていて、モンマルトル、エッフェル塔、ストラスブール、コルマール、ワイン街道、カルチェ・ラタン、モン・サン・ミッシェル、ヴェルサイユ、ルーヴル、オルセーなど、数多くの見どころを8日間に圧縮したこの旅程の深い余韻に浸り、そして起こった出来事を何度も反芻するかのごとく、再解釈を重ねながら二次的な記憶を形成していくには、まだ少し時間がかかるかもしれない。旅行記をしたためるというのも再解釈の一環で、日本語の文章としての旅行記それ自体が重要なのではなく、旅行当時の「生の感触」「一次的な印象」を、それぞれ再現可能な「熟成した感覚」「二次的な記憶」へと転換せしめる作業としての意味合いが強い。これを怠ってしまっては、せっかくのみずみずしい感覚や印象が知らぬ間に腐っていってしまい、しまいには「ここへ行った」「あそこを見た」という記憶しか残らないことになる。あるいは、それすら忘れてしまうかもしれない。より高次の段階で記憶を整理することによって、たとえば後になって過去を振り返ったとき、叙景や叙情の言葉そして写真が記憶の架け橋となり、その当時の様子が鮮やかに蘇るものだと信じている。
写真:特急日本海@青森
急に北東北・道南旅行の連載に戻るのも不思議な感じですが、旅行前の続きということで。入線から発車まではずいぶんと時間があり、ゆっくりと撮影することができました。
849文字
旅行とは旅行日程そのものに加え、事前の準備、そして事後の余韻と再解釈をも含めたものをいうのだと個人的には考えていて、モンマルトル、エッフェル塔、ストラスブール、コルマール、ワイン街道、カルチェ・ラタン、モン・サン・ミッシェル、ヴェルサイユ、ルーヴル、オルセーなど、数多くの見どころを8日間に圧縮したこの旅程の深い余韻に浸り、そして起こった出来事を何度も反芻するかのごとく、再解釈を重ねながら二次的な記憶を形成していくには、まだ少し時間がかかるかもしれない。旅行記をしたためるというのも再解釈の一環で、日本語の文章としての旅行記それ自体が重要なのではなく、旅行当時の「生の感触」「一次的な印象」を、それぞれ再現可能な「熟成した感覚」「二次的な記憶」へと転換せしめる作業としての意味合いが強い。これを怠ってしまっては、せっかくのみずみずしい感覚や印象が知らぬ間に腐っていってしまい、しまいには「ここへ行った」「あそこを見た」という記憶しか残らないことになる。あるいは、それすら忘れてしまうかもしれない。より高次の段階で記憶を整理することによって、たとえば後になって過去を振り返ったとき、叙景や叙情の言葉そして写真が記憶の架け橋となり、その当時の様子が鮮やかに蘇るものだと信じている。
写真:特急日本海@青森
急に北東北・道南旅行の連載に戻るのも不思議な感じですが、旅行前の続きということで。入線から発車まではずいぶんと時間があり、ゆっくりと撮影することができました。
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