四国旅行 2日目
四国旅行 2日目
四国旅行 2日目
四国西部をぐるりと回る。
8/31
高知821 → 窪川926
土讃線2001D 特急しまんと1号 2119

窪川1004 → 宇和島1211
土佐くろしお鉄道中村線・予土線4819D キハ32 9

宇和島1254 → 松山1417
予讃線1064D 特急宇和海14号 2204

松山駅前1444 → 道後温泉1503
伊予鉄道5系統221 68

道後温泉

道後温泉1631 → 大街道1640
伊予鉄道3系統3158 2103

大街道1814 → 松山駅前1824
伊予鉄道5系統280 52

松山1840 → 高松2110
予讃線30M・1030M 特急いしづち30号 8203

8/31 → 9/1
高松2126 → 品川906(+118
予讃線・本四備讃線・宇野線・山陽本線・東海道本線5032M
特急サンライズ瀬戸 モハネ285-202

四万十川
朝起きるのがなかなか辛かったが、高知8時21分発の特急で窪川へ向かう。土讃線といえば窪川までかなりの長旅だった記憶があるのだが、振り子車両の特急は身をよじりながら快走を続け、わずか1時間あまりの道のりであった。窪川からは予土線の旅である。キハ32の単行列車、その車窓から四万十川を眺める。地方交通線だけあり線路は低規格のようで、レールの継ぎ目ごとに激しく上下に揺すぶられる。土佐大正の付近で、四万十川は最大の支流である檮原川を合流して川幅が広くなる。ここから江川崎まではちょうど四万十川の中流域にあたり、列車はゆるやかな川の流れに沿いながらのんびりと西進する。沈下橋がいくつか架かっているのも目にしたが、コンクリートの路盤が川に落下している橋が二本ほどあった。沈下橋には欄干がなく、増水時には水中に沈む形で水を受け流すことを目的とした独特の設計であるが、路盤が落下しているということは近頃増水して流されたのだろうか。半家(はげ)~江川崎間にある長生(ながおい)沈下橋は7年前の12月に自転車で訪れたが、ここも橋が寸断されていた。清流をまたぐ道路の縁に腰かけながら、予土線の列車を一本撮影したことをよく覚えている。四万十川の本流は江川崎の付近から中村を目指して南下に転じ、西進を続ける予土線と別れる。それに伴って車窓も次第に変化し、清流の渓谷ではなく山あいの里を縫うようになる。

(余談)
7年前の12月といえばなんと中2である。自分でも驚きだが実はその当時の記録がこの日記に残っていて、見返してみて仰天したww 読むに堪えないし、消してしまいたいのもやまやまなのだが、7年という時の重みが辛うじて羞恥心に打ち勝っているからこれはこのままで残しておくとする。


宇和島にて
終着の宇和島に着いたのは出発から2時間後、ほぼ正午である。松山行の特急まで40分ほど時間があるので、駅近くの「かどや」という店で鯛めしを食べることにする。ガイドブックで下調べをしておいて良かった。鯛めしとは愛媛の郷土料理で、とくに宇和島などの南予地方では、鯛の刺身を生卵と独特のタレに和え、それを白飯にかけて食べるという不思議な料理である。もちろん刺身そのままでも美味しいのだが、卵が絡まることで何となく味に深みが出るうえ、甘口のタレもそこによく調和している。もう少しゆっくりしたかったものの、半時間ほどで食事を終え駅へ戻る。駅前に人通りは少なく、白昼の日差しが容赦なく照りつけている。

松山
宇和島を出た予讃線は上り勾配を駆け上がる。伊予吉田の入り江や漁港の風景はなかなか美しい。列車はさらに高度を稼ぎ、やがてリアス式海岸を俯瞰するところまで来る。急峻な地形が宇和海の海岸線に迫り、豊後水道の水平線は霞んでいる。八幡浜から先の車窓は単調で、特急だからかもしれないがあまり印象に残っていない。松山には1時間半足らずで到着である。

まずは道後温泉へ向かう。松山の街にも路面電車が走っていて、ベージュとオレンジの車体が旅愁をそそる。道後温泉本館は歴史ある3階建ての建築で、最上階からは道後の町並を眺められる。ここでは「神の湯」に入浴。浴槽の深いことが7年前の記憶に重なる。温泉は冬場に限るような気もするが、今日のような日の湯上りにサイダーを飲み干すのもまた良い。気がつけば、日が西に傾き始めている。高知を出たのは朝の8時であるから、松山までの道のりは長かった。本当は多度津経由の方が2時間ほど早いのだが、それではあまりに味気ないので予土線を通ってきたわけである。

道後温泉の後は大街道で市電を降りる。この付近はずいぶんと賑やかである。JRの駅前は人通りが少なかったが、むしろ伊予鉄道の松山市駅付近の方が松山市街の中心部にあたるのだろう。夕食には少し早いが商店街でラーメンを食べた後、大通りに面した「蔵元屋」という愛媛の地酒のアンテナショップを訪れる。ここには県内の全蔵元の酒が揃っていて、1杯300~400円程度で立ち飲みができる。酒肴も美味しく、とくにじゃこ天が良い。石鎚のひやおろしと純米大吟醸、それに城川郷の純米大吟醸。後者はとくに気に入ったので、土産に買って帰ることにした。愛媛の酒造米「松山三井」を使っているという。

店を出るとすでに黄昏時で、何本もの路面電車が夕空を背に行き交っている。自動車や人の往来も多く、慌ただしい時間帯となった。駅へ戻り、18時40分発の特急で松山を去ることにする。伊予北条までの車窓、夕闇に沈みゆく海岸線の風景が脳裏に焼きつく。終点高松までは2時間半の道のり。日が沈んでからは何もすることがなくなってしまった。

帰途につく
高松21時26分発のサンライズ瀬戸で四国を後にする。往路と同じノビノビ座席であるが、カーペットが硬いのが難点。バスタオルを巻いたものを枕にして、岡山を過ぎた頃に眠りに落ちた。

起きてみると、列車は大雨の影響ということでひどく遅延している。旅客線の朝のラッシュにかぶることを避けてか、列車は小田原に臨時停車した後、貨物線の方に入った。東戸塚から先は本線から別れ、横浜羽沢貨物駅を通過して鶴見に至る。ここからは品鶴線(横須賀線)のルートを通るらしい。そして本来の東京到着時刻から118分遅れで、ようやく品川の臨時ホームに終着である。同時に旅も終幕。なかなか密度の高い旅行であった。

写真
1枚目:予土線車窓、落下した長生沈下橋(@半家~江川崎)
2枚目:宇和島の鯛めし
3枚目:道後温泉本館

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