フランス・イタリア旅行 9日目
フランス・イタリア旅行 9日目
フランス・イタリア旅行 9日目
さらば。
3/22 → 3/23
パリ・シャルル=ド=ゴール(CDG)1340(GMT+1)
→ 大阪・関空(KIX)910(GMT+9)

エールフランス航空292便(AF292)

復路
ターミナル2Eに到着。まだ出発案内板には成田行AF276の表示はない。早く来すぎた感もあるので、しばし漫然と過ごす。ところが、13時40分発の関空行AF292は既に表示されているにもかかわらず、13時30分発のAF276は一向に現れる気配がない。それどころか、10時台あたりの表示に「TOKYO NARITA LAST CALL」の文字が見える。時刻も便名も書かれていないが何やら不穏な感じなので訊いてみると、何とAF276は東日本大震災の関係で10時50分発に変更になったという。空港にはだいぶ余裕をもって着いていたから出発時刻まではあと20分ほどあったが、荷物扱いは既に終了していてもう手遅れ。

幸い、13時40分発の関空行AF292に空席があり、この便に振り替えることができた。大阪に着くとは難儀な話だが、このさい日本に帰れれば何でも良い。アムステルダム(Amsterdam)まで飛べば成田行に乗り継げるという提案もされたが、これはさすがに却下である。

航行は順調。地球の自転と同じ方向に飛ぶので、あっという間に夜がやってくる。雲上より眺める黄昏の光景というのも独特。昼夜のバランスがそれなりに取れているので、圧倒的に復路の方が往路よりも身体的に楽である。航空機は淡路島を見下ろしながら高度を落としていき、泉佐野の関空に無事着陸。最後に日本人クルーが「この関空便のクルーはみな志願して乗ってきてくれた人たちで、私にとってみれば同僚というよりも同志です。私たちはこの路線を確保するために最大限の努力をいたします」と異様な放送を行った。

当初のAF276はソウル経由に変更になったために出発が早まったらしい。エールフランスのクルーはソウルで降り、成田には入らない方針のようだ。原発事故以来、フランス大使館は在日フランス人の国外退去をいち早く指示してきた。首都圏の放射能汚染を懸念してのことと思われる。したがって、「できれば日本には行きたくないが、大阪ならギリギリ行っても良い」という発想が「志願」という言葉に表れている。日本路線の確保も危ぶまれているのだろうか。たしかに、クルーがみな拒否したり、入国禁止の方針が打ち出されたりすればフライトは成立しない。現に、成田便は半分成立していないようなもので、何とも複雑な気分である。

写真
1枚目:空港
2枚目:黄昏
3枚目:日の出

1199文字

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