青森・道南旅行 終章
2010年8月19日 鉄道と旅行
さようなら。
・帰路
函館の街は何処へ行ってしまったのか、沿線の景観はすぐさま寂しくなる。通路側の車窓に目をやると、漁火が海を埋め尽くしている。夜の海峡に浮かぶ数多の灯は、人間の生活そのもの。やがて列車はトンネルに入り、北海道を後にした。
自他の内面と対話できるからこその旅行である。単なる非日常というわけではない。数々の勉強なり仕事なりに追われる日常においても、内面に蓄積する思いだとか、未完成な哲学だとかは、その程度はさておき、少なからず生じてくる。ところが、日常を生きるだけではそうやって蓄積した思考の産物と真正面から向き合うことは意外と難しい。
では向き合える場を作るために何をするのか。その一策を手近なアルコールの力に求める向きが多いことは、理解に難くない。旅行もその一策と考えるわけである。
旅行はまた、日常の間に挟まった緩衝材としても機能する。いつまでも陸地を進み続けるだけではあまりに疲れるから、ふとした瞬間に、水中へと急速潜航するのである。一度潜ってしまえば、光の届く浅瀬を気ままに漂うも良いし、闇の深海に向かってさらに沈み続けるも良い。そして、またある瞬間が来ると、何事もなかったかのように非日常という名の海から身を引き揚げるのである。
目覚めると、宇都宮であった。シャワーを浴びて、8月19日の朝を過ごす。旅立ちと同じ上野駅13番線に降り立てば、もうすっかり日常。代々木に寄った後、家路についた。
参考:8月18日発2レ 北斗星の編成
(←函館)機関車DD51 1141+DD51 1083・1号車オハネフ25 2・2号車オハネフ24 502・3号車オハネ25 562・4号車オハネ25 563・5号車オハネ25 566・6号車スハネ25 501・7号車スシ24 504・8号車オロネ25 504・9号車オロハネ25 501・10号車オロハネ24 554・11号車オハネフ25 14・電源車カニ24 505・機関車ED79 ??・機関車EF510-501(上野→)
写真
1枚目:北斗星が入線@函館
2枚目:海峡の漁火
3枚目:上野到着
1085文字
8/18 → 8/19
函館2148 → 上野938
函館本線・江差線・海峡線・津軽線・東北本線・青い森鉄道・IGRいわて銀河鉄道2レ 特急北斗星 オハネ25 563
・帰路
函館の街は何処へ行ってしまったのか、沿線の景観はすぐさま寂しくなる。通路側の車窓に目をやると、漁火が海を埋め尽くしている。夜の海峡に浮かぶ数多の灯は、人間の生活そのもの。やがて列車はトンネルに入り、北海道を後にした。
自他の内面と対話できるからこその旅行である。単なる非日常というわけではない。数々の勉強なり仕事なりに追われる日常においても、内面に蓄積する思いだとか、未完成な哲学だとかは、その程度はさておき、少なからず生じてくる。ところが、日常を生きるだけではそうやって蓄積した思考の産物と真正面から向き合うことは意外と難しい。
では向き合える場を作るために何をするのか。その一策を手近なアルコールの力に求める向きが多いことは、理解に難くない。旅行もその一策と考えるわけである。
旅行はまた、日常の間に挟まった緩衝材としても機能する。いつまでも陸地を進み続けるだけではあまりに疲れるから、ふとした瞬間に、水中へと急速潜航するのである。一度潜ってしまえば、光の届く浅瀬を気ままに漂うも良いし、闇の深海に向かってさらに沈み続けるも良い。そして、またある瞬間が来ると、何事もなかったかのように非日常という名の海から身を引き揚げるのである。
目覚めると、宇都宮であった。シャワーを浴びて、8月19日の朝を過ごす。旅立ちと同じ上野駅13番線に降り立てば、もうすっかり日常。代々木に寄った後、家路についた。
参考:8月18日発2レ 北斗星の編成
(←函館)機関車DD51 1141+DD51 1083・1号車オハネフ25 2・2号車オハネフ24 502・3号車オハネ25 562・4号車オハネ25 563・5号車オハネ25 566・6号車スハネ25 501・7号車スシ24 504・8号車オロネ25 504・9号車オロハネ25 501・10号車オロハネ24 554・11号車オハネフ25 14・電源車カニ24 505・機関車ED79 ??・機関車EF510-501(上野→)
写真
1枚目:北斗星が入線@函館
2枚目:海峡の漁火
3枚目:上野到着
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