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札幌1151 → 釧路1542
函館本線・千歳線・石勝線・根室本線4005D
特急スーパーおおぞら5号 キハ282-2001
釧路1628 → 根室1854
根室本線5637D キハ54 516
根室2110 → 釧路2318
根室本線3644D 快速ノサップ キハ54 521
釧路泊
・一路東進
今日は道東へ移動する。午前中は北斗星でそのほとんどを費やしたことになるから、釧路に到着する頃には日は西に傾いているだろう。特急スーパーおおぞらは札幌と釧路を4時間足らずで結ぶ。
幾多もの信号場とトンネルを通り抜けて、列車は石勝線を快走。振子式車両が高規格の単線を飛ばしていく様子を、前面の窓から展望していると実に快い。天候は快晴。人気の感じられない山間部を突き抜けて、石勝線は道東と札幌圏を短絡する。夕張山地・日高山脈を貫通して新得を過ぎれば、十勝平野に入る。暖房の効いた昼下がりの車内でうつらうつらしていると、列車はいつの間にか池田を過ぎ、太平洋の沿岸へ差しかかろうかというところであった。釧路までは残すところ数十キロ。やがて、遠くに煙突の煙が見えるようになると、いよいよ釧路の街である。柔らかな西日に染まる道東の地に降り立った。
・釧路
釧路では少し時間があるので、魚市場を見に行った。鮭が一匹丸ごと2500円で売られていたりする。他の品揃えもかなり豊富で、試食した魚卵の数々などは実に良かった。北洋漁業の基地である。市場の人はみな親切で、旅行者と分かれば色々と説明してくれる。ここは好きな具材を自分で選んで作る勝手丼が有名なようだが、明日の朝にイクラでも食することにしよう。
・花咲線
根室本線の釧路以東は花咲線と愛称がついている。折角ここまで来たのだから、乗りつぶしということで根室を往復。1時間あまりが過ぎて厚岸に到着する頃には、もう夜の帳が辺りに下り始める。やはり夕方の列車には家路につく高校生が多く乗っている。単語帳を開いたり、ゲームをしたりなどなど、彼らにとっては「いつもの列車」で思い思いの帰宅時間を過ごしている。こうして旅先で接する日常の風景は面白い。我々旅行者にとってみれば全くの非日常だが、彼らの日常と我々の非日常が一つの時空間に共存しているという事実が、この面白さを裏付けているように思う。時刻表通りに走る列車とは、まさにこの「一つの時空間」を理想的に具現化したものであろう。だから鉄道旅行は飽きない。
まだ19時にもならないというのに、根室の町は死んだように静かである。肌を刺すような寒さ、吐息は白い。駅から少し歩いた国道沿いに回転寿司屋があるというので、そこで夕食をとる。さすがに美味である。それなりにボリュームのあるタラの頭の三平汁が180円というのが驚異的であった。しばし談笑した後、駅に戻る。釧路行最終列車の快速ノサップに乗車。列車はほとんどの駅を通過し、135.4kmを2時間あまりで結ぶ。乗客は我々の他には1人だけ。途中何回も警笛と共に急停車。シカが多く出没しているらしい。所在ない時間を過ごし、夜も更ける釧路に到着である。
写真
1枚目:根室本線車窓
2枚目:根室本線普通列車(@厚岸)
3枚目:同上
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