石巻線の貨物列車 Part 8
気分転換といっては何ですが、撮影地を変えてみるというのも悪くはありません。無論、同じ駅ないし駅間を一日中歩き回って撮影を行うということはその分だけ奥深さが増していくのだと思いますが、別の場所に当たってみるというのもまた一方で意味があるわけです。ということで、とりあえず小牛田まで出てみます。

前谷地1550→小牛田1606
石巻線 キハ48 552
思ったより早くに到着したので実はそう焦ることも無かったのですが、やはり荷物を担いで1kmほどを走るというのはなかなかしんどい話。とりあえず小牛田行1638Dには間に合いました。それにしても直線区間というのは結構距離が読めないもので、というのは、目的とする場所は前方に見えているにもかかわらず、進んだ距離のわりにはその目標がなかなか近づいてこないかのような錯覚に陥りがちになってしまうというわけです。

下りの気仙沼行2945Dと交換した後、小牛田行の列車は発車。いよいよ日差しは夕日といった面持ちを帯び始め、先ほどまでカメラを構えていた農道を脇に見下ろしながら、列車は軽快に直線を駆けていきます。そして短い鳥谷坂トンネルを抜けると、午前中俯瞰していた景色の中を涌谷へ向かいます。直線といっても案外勾配が連続しているので、乗っているとそれなりに変化が楽しめますね。6.6kmの道のりを経て涌谷へ至ると、そこは既に市街地の様相。あとは国道沿いに走れば、上涌谷を通って小牛田に到着。

@小牛田
小牛田に到着すると間もなく、仙台方面から貨物列車が到着。ED75 113が牽引するコンテナ列車ですが、次位にはDE10 1591が連結されていました。ということは他ならぬ1655レで、次位にDE10を従えるのは小牛田での機関車交換の手間を省くという措置でしょう。ここでED75が解放され、新たにDE10を先頭とすることで非電化の石巻線に入っていくという、一見単純ではあるものの良く出来た仕組みというわけです。本務機のED75には勿論のこと、次位のDE10にも既に機関士は乗務していて、2人の両機関士と地上の操車係とが無線でやり取りをして解放などの入換作業を行っていきます。発進などの度に汽笛が吹鳴され、どことなく賑やかな夕刻の小牛田駅です。

やがてED75が編成から離れて構内の隅まで移動したかと思うと、再び仙台方へと引き返していきました。こうなればいよいよDE10の出番で、石巻港へ向けての発車時刻を待つのみとなります。機関車直後の数両が空コキだったのは予想外ですが、それはそれで良いかもしれません。石巻線内ではコキは12両編成以内で運転されるようですから、長すぎて余分となる車両はここで切り離される模様です。そんな感じで一連の様子をカメラにおさめ、ひとまず改札を出ました。

@小牛田〜上涌谷
向かった撮影地は駅から10分足らずの場所にある、道路のオーバークロス地点。いかにも新しく造られたと見られる東口という出口があったのでそこを通るわけですが、ここから分譲地の中を通り抜けると本当にあっという間に到着してしまいます。小牛田駅の構内が見渡せる場所でもあり、駅から近い御手軽ポイントというわけです。ただしその分背景は随分とうるさく、架線柱をはじめとして色々な建造物もそのまま入ってきてしまいます。本来ここは上り列車を直線で俯瞰する地点で、こちらの方はそこそこすっきりした構図で午後の列車を狙うことが出来ますが、残念ながら今回の撮影行程には盛り込めませんでした。

狙うのは下り1655レ。先ほどまでは夕日もあったのですが、しばしば厚い雲に隠れたり、また再び姿を現したりでなかなか光線状態が安定しません。そんな中定刻でやってきた1655レを、俯瞰気味のアウトカーブで撮影したのでした。

写真:石巻線1655レ@小牛田〜上涌谷
夕刻の小牛田駅を発車し、石巻線へ。

1755文字

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